ドラマ「御上先生」 生徒・神崎拓斗役
鶴瓶
「あの(ドラマ)「御上先生」中では割とどっちかっていうと陰な役やったんや。普段は面白い人らしいね」
奥平大兼「いやいやいや、そんな(笑)。でも確かに普段明るいっちゃ明るいですよね」
鶴瓶「明るいって。みんな聞いたらそうやって」
(日曜劇場)「御上先生」(2025年/TBS)でクールな役どころだった奥平大兼。その素顔は…全然クールじゃないんです!
今や映画やドラマで大注目。
映画「MOTHER マザー」(2020)でデビュー。
そのデビューはまさに衝撃。初演技とは思えない才能。
デビュー作にして第44回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。
映画「Cloud クラウド」(2024)や日曜劇場「御上先生」(2025/TBS)の神崎拓斗役でも注目される現在21歳。
この俳優を知らずして、今映画やドラマを語れない
日曜劇場「御上先生」
お互いをリスペクトしあう雰囲気の良い現場
鶴瓶「(藤ヶ谷は)ずっと(ドラマ「御上先生」に)ハマってたんやもん」
藤ヶ谷太輔「めっちゃ面白かった」
鶴瓶「ウチの嫁もずっとハマってた」
奥平大兼「え~嬉しい!」
藤ヶ谷太輔
「奥平くんが来るつって。ヤバッ神崎くるわって。
自分のインスタで1秒も出演してないけど、あの毎週告知してたっていう。
家で、もう37(歳)だけど、生徒になってたからね。一番後ろの席で」(笑)
奥平大兼「いや~嬉しいです、ほんとに」
藤ヶ谷太輔
「でも、まあもちろんこの番組で神崎に会えるのがすごく嬉しいんだけど。
もし神崎のままだったら、ちょっとしんどいじゃない?
バラエティでずっとこれ(腕組んで無言で下を向く)やられてても」
奥平大兼「なんですか?みたいな」
藤ヶ谷太輔「そう。で、全くまあふざけたりしないじゃない、まあ神崎は」
奥平大兼「そうですね。もう笑いすらしないっすからね」
藤ヶ谷太輔「苦しさないの?」
奥平大兼
「あーでも、ちょっとありましたね。
なんかやっぱこういう学生ものって、それこそ文化祭とか行事ごとってやっぱ出てくるじゃないですか。
そん時に、参加できないんですよ。
なんか僕だけ、なんか拘置所行ったりとか、そういうことをしてて。
俺もなんか参加したいなと思ってたけど、でもできないし、外から(見て)」
鶴瓶「暗い役は好きでしょ?割と」
奥平大兼
「抱えてるものがあれば、役ん中で悩むことが多いっていう意味で言うと、やっぱそれだけやりがいもありますし、自分の中でなんか新しいものを見つけるチャンスでもあるんで。
結構、好きですね」
鶴瓶「で、全部やっぱ仲良うなったやろ?その」
奥平大兼
「仲良くなりましたね。
でも、なんか結構ほんとに、生徒の方たちみんなビックリするぐらい良い子で。
もう何だろう、すごい…ちょっといやらしい話になっちゃうんですけど。
やっぱ同世代だと、やっぱ例えば番手とか。
どれだけの出役だとか…こう気にすることってしょうがないと思うんですよ。
でも、今回の現場それが本当になくって。
もうみんなお互いをリスペクトしあってて。
で、やっぱ自分の役は自分しかできないっていうちゃんとプライドを持ってやってる子が多かったので。
そういうなんかちょっと妬みとか嫉妬とかもなかったですね」
鶴瓶「いやそれはね。あなたがおってその辺がすっごく回してくれたことが…」
奥平大兼「いや~もうそんな」
藤ヶ谷太輔「空気を作ってんのは大兼くんだと言ってました」
(日曜劇場「御上先生」飯田和孝プロデューサーが鶴瓶さん、藤ヶ谷さんに取材を受けてる写真が映る)
奥平大兼
「メチャクチャ現場いい雰囲気でした。
びっくりするぐらいスタッフさんも本当にいい人たちばっかで。
なんかこんな居心地いい現場…」
鶴瓶「いや、飯田さんそれは集めた言うてたな」
藤ヶ谷太輔
「あの打ち上げで最後挨拶する時に、「次は主役で日曜劇場に帰って来ます」って言った」
奥平大兼
「そうですね。もう言ったろうと思って。
結構みんな良い挨拶してて。で、僕が最後だったんです、生徒の中だと。
で、その後に松坂(桃李)さんと吉岡(里帆)さんで終わりみたいになって。
あーこれ何言おうと思って。
で、まあ「絶対戻ってきます」っていうのは言いましたね」
芸能界に入ったきっかけ
中1の時スカウト…最初は部活のバスケが優先
藤ヶ谷太輔「これそもそもスタートって、どういう風に行ったんですか?芸能界」
奥平大兼
「僕もともと中学1年生の時に、今の所属しているスターダストに入らせていただいたんですけど。
その頃僕、部活動でバスケをやってたんですよ。
で、まあせっかくやるんだったら、スタメンになりたいと思って。
あの「一切活動…オーディションとかもなんもしません」っていうのをすごい我がままなんですけど言ったら…」
藤ヶ谷太輔「それ自分で出したんですか?」
奥平大兼「スカウトだけど、一応面接みたいのがあった時に」
鶴瓶「スカウトはどこでされたの?」
奥平大兼「(中1の時)渋谷のえっと、ハチ公前ですかね」
鶴瓶「覚えてる?それは」
奥平大兼
「覚えてますね。どうしようと思ってたら、お母さんが「入るだけ入れば?」みたいな。言ってくれて。
で、それで所属するって流れになりましたね」
藤ヶ谷太輔「で、俺今バスケ頑張ってるんで、あのバスケット優先で」
奥平大兼
「優先でっていうのを言って。
でもホントにそれでいいって言ってくださって。」
初めてのオーディションで映画「MOTHER」に合格…長澤まさみさんの息子役
奥平大兼
「で、あの(中3で)部活動引退して、じゃあやりますかみたいになった時に、「まあ約束してくれたしなぁ」と思って、「やるしかない」と思って、オーディションに行ったんですよ。
なんか初めてのオーディションがあって。
そこであのありがたいことに合格っていう風に…」
鶴瓶「え、何通ったの?」
奥平大兼
「あの(映画)「MOTHER マザー」(2020)っていう長澤まさみさんがあのー主演の映画で」(奥平さんは当時16歳。長澤まさみさんの息子役)
鶴瓶「これを通ったわけや。すごいな」
奥平大兼「通りましたね」
藤ヶ谷太輔「マジ!?じゃあ、これが本当に最初…」
(長澤まさみさんが奥平さんの方に顔を寄せている写真が映る)
鶴瓶「長澤まさみやで、隣」
奥平大兼
「これこん時も緊張してますからね、これもう。肩にカーッってやられて。
長澤まさみさんがお母さんですって言われて、納得できるわけないじゃないですか。嬉しいけど。
もうプレッシャーもすごかったですし」
藤ヶ谷太輔
「そう。だって、ただお母さんが長澤まさみさんっていうだけの話じゃないじゃないですか」※映画「MOTHER マザー」は祖父母殺害事件の実話が題材
鶴瓶「えらい話やもんな、これ」
奥平大兼「そうですね。結構なお話ですね、これは」
楽しかった初めての現場
藤ヶ谷太輔「こん時ってでも、なんか知らないことが多いけど、楽しかったなって感じなんですか?」
奥平大兼
「監督(映画「MOTHER マザー」大森立嗣監督)が1カ月ワークショップをやってくださって。で、あのー「いやお芝居って楽しいものだから」って言われて。
現場行っていざやってみると、楽しくて仕方なくって」
藤ヶ谷太輔「それどういうところで感じたんですか?楽しさ」
奥平大兼
「なんだろう。でもホントになんかお芝居って嘘つくものってよく言うじゃないですか。
で、僕はその感覚が今でもなくって。
なんだろう、ホントにまあそれこそ共演してくださってみなさんのお陰なんですけど。
そういう気持ちにしてくれたんですよ。
そのシーンにするべき気持ちに。
それこそ長澤(まさみ)さんだったりとかがしてくれて。
で、「あ、こういう体験ってあるんだ」って思って。
それをしてくれる人がカッコイイなって思ったんですよ。
長澤(まさみ)さんだったりとか阿部サダヲさんだったりとか。
で、僕もその与える側になってみたいなっていう風に思って、「やろう」っていう風に決めたんですけど。
その瞬間がすごく楽しかったですね」
日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞…賞を取った後の1年間がきつかった
鶴瓶「これで賞もらったんやな」
奥平大兼「あ、そうですね。ありがたいことに。新人賞をいただけて」
鶴瓶「アカデミー賞やろ?」※第44回日本アカデミー賞新人俳優賞
奥平大兼「そうですね」
藤ヶ谷太輔「じゃあこの「MOTHER マザー」からスタートして、ずっと楽しいですか?芝居」
奥平大兼
「楽しいですけど。まあなんか、もちろん悩むときはありましたね。
それこそアカデミー賞とった後に、そのーやっぱ世間の物差しとあと自分の物差しがあまりにもあってなさすぎて。
そのなんで自分が賞取れたのか分かんなかったんですよね。
僕はその-とった後の1年が割ときつか…まあ楽しかったけど、きつかった思い出はあります。
なんか現場行って、「自由にやってください」って風に言われることが多かったんですよ、その1年が。
で、僕はお芝居の経験も浅いですし、その基礎とかもなんもないので。
自由にやってって、ホントに何だろう…自由にやるしかなくて。
で、その監督がOKっていうものに対して、すごい自分の中で、そのOKは本当にOKなのかっていう疑問がすごい何回も何回もあって。
自分のやってる役について、どうすればいいんだろうなっていうのが、僕はその時は悩んでましたね」
鶴瓶「なんか阿部サダにしても長澤まさみさんにしてもええ人に恵まれてる…」
奥平大兼
「いい人に恵まれすぎてて怖いですね。
なんだろう、ご時世的にないのかもしんないですけど。
なんかよく怒られるとか、まあ聞くじゃないですか。全然違うとか。
そういう現場を僕は体験したことがないので。
逆にそういうつらい現場を体験したくて。
なんかすごい今自分がぬるくなっちゃってる気がして。こわいなって。
それだけ皆さんが優しくしてくれて、自由にやらしてくれてたので」
素顔
家族&趣味&ラーメン大好き
鶴瓶「え、親はどう言うてんの?」
奥平大兼
「え、でも普段から、僕が出る作品は結構見てくれてることが多くて。
まあ相変わらずというか、応援してくれてる。
でもお母さん、松坂(桃李)さんがすごい好きで。
で、松坂さんに会えるのでうらやましいんだけどみたいな」(笑)
藤ヶ谷太輔「じゃあ、例えば息抜きとか趣味とか、休みの日は何をやってるんですか?」
奥平大兼
「僕は…まあ音楽聴いたりとか。あとお洋服が好きなので、お洋服見たりとか。
ちょっとなんかリメイクしてみたりとか」
(大平さんの実家で母、妹、祖母が鶴瓶さんと話している写真が映る)
鶴瓶「縫い物もやってる?」
奥平大兼「ああ、そうですね。一番最初はもうおばあちゃんに教えてもらって」
鶴瓶「キレイな人やで、お母さん」
奥平大兼「「いや、お母さんきれいですね~」
鶴瓶「うん。言えんのええやんな。自分のお母さんキレイですって。お母さん喜んでんで」
奥平大兼「ハハハッ(笑)」
鶴瓶「妹もそうやんか」
奥平大兼「あ、そうですね~」
鶴瓶「妹も可愛いいやん」
奥平大兼「うん」
鶴瓶「なんかプレゼントもろうたの?って言ったら「お金」って言って(笑)」
奥平大兼「現金」
鶴瓶「いや、その方がええのよって」
奥平大兼「何でも買えるようにって」
鶴瓶「で、お母さんはあのちょっと高い自分では買えないバッグあげた」
奥平大兼「ああ~はいはいはいはい。あげましたね」
鶴瓶「いや~でも(おばあちゃんは)ずっと奥平大兼で(ネットで)調べてる言うてたよ。ググって。早よ会いたい言うてたで」
奥平大兼「え~会いに行かないとな」
藤ヶ谷太輔「あれでしょ?あのものすごいラーメンが好きって聞いたんだけど」
奥平大兼「そうですね。危ないぐらい好きですね。1日2杯を1週間とか続けてるときありました。1週間14杯」
藤ヶ谷太輔「あそこのラーメン一番好きってあるの?」
奥平大兼
「ありますよ。足立区に「田中商店」っていうとんこつラーメンの。結構有名なんですよ。
そこがメチャクチャ上手くて。もうびっくりするぐらい上うまい」
芸能界の友人が語る素顔
佐野晶哉さん
映画「かくしごと」(2025年5月公開)で共演したAえ!groupの佐野晶哉さんからのアンケート
『めちゃくちゃ明るくて毎日のようにご飯に行ってました。
撮休の日も一緒にいて、2人でドライブも行きました。
音楽の趣味もすごく似ていて「この曲世界で1番いいよな」と言いながら。
あと電話で「まじ晶哉愛してる」みたいなことを10分ぐらい熱弁されて、急に切られます」
藤ヶ谷太輔「これあるんですか?そういうの」
奥平大兼
「ありましたね。いやでも晶哉もめちゃくちゃ好きなやつで。
それこそ、この映画の初めてのクランクインの日に、メシ一緒に行ったんですよ。
メチャクチャ居心地の良い人だなぁという風に思って。
で、そっからもうほぼ毎日一緒にご飯行ってて」
俳優・夏樹大湖&のせりんさん、水曜日のカンパネラ詩羽さん
藤ヶ谷太輔
「で、今回ね取材でそのー猫の皮をかぶってるから、それを絶対にはがしてくださいって言われたけど…」
(俳優・夏生大湖(おみ)さんと水曜日のカンパネラ詩羽さん、俳優・のせりんさんの写真が映る)
奥平大兼
「あ~やっぱコイツだ(笑)もう超友達ですね。
「御上先生」の1個前の学園ものでこの3人は共演して。
まあ大湖くんは、御上先生でも一緒だったんですけど。
そっからずっと仲良いですね。」
藤ヶ谷太輔
「俺聞いてて気になったのは、「ご飯食べようよ」って言われて、じゃあ家に行く。
そしたら、あ、お前もいるんだっていう。
で、そういうのの連続じゃない?
なんか、で、4人でいるんだったら、じゃあLINEグループ作れば?って話をしたの。
(大平大兼「ああ~、確かに」)
そしたら、みんな「あ、確かに」ってなって」
奥平大兼
「僕らなんもやんないんで。そういう予定の決め事とかも。
LINEグループ作ろうなんて思わなかったですね。(笑)」
藤ヶ谷太輔
「あとほら、例えばクリスマス集まろうってなっても、そのみんな何にもしないからなのかな?そのケーキ買い忘れたなっていう年もあれば。
「あ、チキンないな~、チキン食べたかったなぁ」
なんかその前もって、準備みたいのはないんですか?」
奥平大兼
「いやホントに、ひどいんですよ、それ。この人たちも僕も。
もうそれこそ、去年の1月に旅行行こうってなったんですよ。
銀山温泉ってあるじゃないですか。
あのすごい景色がキレイな温泉に行こうって約束をしてて。結構前から。
もう9月とか10月のタイミングから、行こうって予定してたんですけど。
もう誰も何もしないから。
12月の後半になってきて、予約取れた?みたいな。
そういえば、予約取れた?みたいな話になって。
あ?みたいな。
俺はやってないよ、やってないよ、やってないよ、やってないよって。
行けねぇじゃんってなって(笑)」
鶴瓶「で、行きたいのは行きたいの?」
奥平大兼
「行きたい。けど!ってなって。
でもなんか渋々誰かが「まあ、やるか…」ってなって、やるみたいに」
藤ヶ谷太輔「「あとほら、あれやったじゃん。ハロウィンで制服着てサンリオ行って」
大平大兼
「やりましたね。一番楽しいっす。
サンリオピューロランドってとこが、ハロウィンのあのまあ前後で1日だけ夜にもう色んなアーテイストさんが来て。
もうホントちょっとしたクラブみたいになる瞬間があって。楽しすぎて。
このなんか…なんだろう。世界観というか」
藤ヶ谷太輔「これもう1年で1番楽しい?」
奥平大兼「一番楽しいっすね」
藤ヶ谷太輔「(取材した3人は)大兼は絶対モテないって言ってて」(笑)
奥平大兼「ずっと言ってくるんですよね」
藤ヶ谷太輔
「いや、俺は絶対それはないと思うけどなって言ったら、「いやだって、まず話が長い」。
で、「話にオチがない」。
「大兼はとにかく文句言う」と。
例えば動物園行った時も、「あっちいーな」とか。
例えば歩くじゃん、動物園。「道なげぇ」とか。坂がどうのこうのとか言うけど。
ゾウ見て、「鼻ながっ!」とか。キリン見て「首ながっ!」って盛り上がってたんでしょ?」
奥平大兼「そうですね。なんかバカみたい」
藤ヶ谷太輔
「すごい平和だなと思って。
3人がね、絶対見せてほしいっていうか、見せたいと。
あの…ナダルさんのモノマネ。
いや、これはその何て言うの。めちゃめちゃクオリティ高いらしいんですよ」
奥平大兼
「うわ、緊張するな。じゃあ、いきます。
(ナダルのモノマネの声で)「大輔さん!やめてください!もう、ええて。勘弁してください!いっちゃってる♪」。(スタジオ爆笑)
似てますかね?」(スタジオ拍手)
鶴瓶「メチャメチャ似てる!」
奥平大兼「うわ~よかった。まさかやる日が来るとは思わなかったな~」
鶴瓶さんの独り言
「役の感じと全然ね、雰囲気が違うし。感じのええヤツやな。
うーん。あの、飯田プロデューサー言うんですけど。
「御上先生」の時に、監督がいてキャラクターがこうやから、こういう演出せなアカンなと思うてるんですけども。
神崎というキャラクターはあの優先権が気づいたら、彼にあったって言うんですよ。彼がこうやって行くっていうのが神崎やって。
いつの間にかそうなってしまうし、不思議な感覚やなと。
だから、不思議な俳優さんですよと言われますね。
また新しい俳優さんが現れたんですよ。
今日のゲストは奥平大兼(おくだいらだいけん)さんでした」