加藤浩次
「去年朝ドラ、さらに主演映画の大ブレイクで今大人気じゃないですか。
だから、僕1回番組で絡んだことがあるんですけど、めっちゃ真面目ですよ。
番組で前ね、これ水上くんあんま言われたくないかもしれないけど、間違ったんだよな?
間違ったの。
「スッキリ」っていう番組に出てもらった時に、真面目になんか映画の番宣してたのかな。
あの、コロナ禍だったのよ。
で、コロナ禍の禍(か)っていう字を、水上君が間違って「ころなうず」っていっちゃったの。うずってなんだ?って」
水上恒司
「でもそれにツッコめないくらい僕真っ直ぐな目でバーッて言ってたので。
ちゃんと、生放送で編集できない場で恥をかいて。
こうやって大人になっていくんだなと思いました」
加藤浩次
「いや、あれは(MCの)俺が悪い。
コロナ禍(か)でしょってすぐ言わなきゃいけないのよ」
水上恒司
「あれは、ちょっと、僕が加藤さんの立場だったら絶対言えないなって思いました」
加藤浩次
「いやいやいや。気づけなかったのよ。そんな間違いするヤツいねぇと思ってたから」(笑)
俳優・水上恒司(みずかみこうじ)
今年日本アカデミー賞を受賞
デビュー6年で出演したドラマ・映画は25本以上。
NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』で演じた好青年役が話題となり、一躍人気俳優に。
本名で活動 辛い物とパクチーは嫌い
加藤浩次
「水上恒司くんって名前は、もう本名なのね?これね?本名になったってことだよね」
水上恒司「本名です。本名の方が芸名っぽいねってよく言われます」
加藤浩次「ほんとだね。どうですか?最近は忙しいですか?」
水上恒司「いや、ありがたいことにお忙しくさせて…」
加藤浩次「食べ物はどうですか?」
水上恒司「好きなもの食べることにしてます」
島崎和歌子「いいね~好き嫌いないっていうのはね」
水上恒司
「あ、でも、辛い物とパクチーは嫌いです。辛いのダメなんですよ。
あ、でも辛いの美味しいと思うんですけど、ずっと食べられてなくて。
口の中が火事みたいになるじゃないですか。
だからあの熱い辛ラーメンとかあるじゃないですか。
それを続けて食べられないんですよ。
辛味って痛覚なんですよ。味覚じゃないんですよ。それはご存じですよね?
だから僕辛いの好きな人はドMだと思って、いつも見てますね。」
加藤浩次
「え、それはちょっとなんか限定しすぎじゃないですか?
辛い物好きな人がテレビ見てたら、俺別にMじゃねぇしみたいに思ったら」
水上恒司「いやーね、そういうのあると思いますよ」(笑)
加藤浩次「じゃあ、辛い物と何がダメなんだっけ?パクチーが」
水上恒司
「僕パクチー最初に食べたのが、上京してきてあの「中学聖日記」の撮影中に初めて食べたんですよ。
福岡に僕の住んでるところで、パクチーなかったんですね」
加藤浩次「ありますよ。いや、パクチーあるでしょ?福岡に」
水上恒司「ありますよ!ありますよ!加藤さん」
加藤浩次「だって、福岡の人も今ね福岡の人だってこの番組観てるわけよ」
水上恒司
「僕が悪いです!
フォーかな?食べるシーンがあったんですけど、その時にその自分の胃袋との調節が分からないから、周りから、「最初は食べない方がいいよ。本番だけ食べな」って言われたので、食べずに。
「じゃあ、本番!」って。
「よーい、スタート」って食べたら、カメムシ食べちゃったと思って、ウエッって吐いて」
YOU「カメムシは食べたことあるの?」
水上恒司「カメムシは食べたことはないです」
加藤浩次「じゃあ、何で分かるの?」
水上恒司
「カメムシの匂いがしたんですよ。僕はそういう風に感じちゃって。
吐いて。カット!ってなって、「どうした!?」っていっぱい大人が来て。吐いたから。
で、僕が「カメムシ食べました!」って言ったら、「それパクチーだよ!」って」(笑)
野球の話
1品目 練習帰りに父と食べたラーメン
地元福岡市那珂っていう街にある「達磨(だるま)ラーメン」
水上恒司
「僕の父親がラーメン大好きで。で、父親がここが1番好きで。
僕もほんとに物心ついた時からずっとここにいってました」
(お店には、水上恒司さんが書いただるまの絵が飾られている)
加藤浩次「絵うまいじゃん!」 水上恒司「ありがとうございます。」
野球は小学2年生から11年間
加藤浩次「え、そこでずっと育ったの?」
水上恒司
「いや、えっと、住んでるところは全然違うんですよ。何なら遠いんですよ。
車で30~40分とかなんですよ。
で、父親がその近辺で昔から働いていて。で、それで多分知って。
で、僕が生まれて、野球もやるようになって。
その土日とか「キャッチボール練習するぞ」っていった帰りとかに行ったりしてましたね」
加藤浩次「野球はマジにやってたの?」
水上恒司「マジでやってました。小学校2年生から11年間やってましたね。
野球推薦で高校へ
加藤浩次「で、ポジションは?」
水上恒司「まあ、最後はキャッチャーでした」
(高校時代の高校野球水上恒司さんのキャッチャー姿の写真が映る)
加藤浩次「かっこいいね」
島崎和歌子
「さわやか~。映画のワンシーンみたい。
え、この時まだこの世界入ってないですよね?」
水上恒司「入ってないです。これは、はい。長崎の創成館高校っていう」
加藤浩次「あ、甲子園出るところだ」
水上恒司
「今年も出ました。あのー島根の大社高校あったじゃないですか?
今年旋風巻き起こした。そこに負けました。すごくいい試合してました。
どっちも守備のチームっていうか本当に1点を守り抜くチーム同士の戦いだったので。
観ててすごく楽しかったですね」
加藤浩次
「びっくり。野球マジでやってて。
長崎に、じゃあ、越境入学っていうか?
野球留学みたいなことしてたってこと?」
水上恒司「はい」
加藤浩次「え、野球推薦でいったの?長崎の方」
水上恒司「そうです」
加藤浩次「え、それでどうだった?レギュラーは獲得できたの?」
水上恒司「最終的には、2番手キャッチャー。だから、背番号12だったんですよ」
加藤浩次「うん。それでもすごいよ」
水上恒司「いやいやいや。でもね、ほんとに不甲斐なかったですね」
野球部監督の話「真面目・守りは素晴らしい・自分だけ浮いてる」
母校 創成館高等学校。実はここは水上さん俳優の原点でした。
野球部員は100人を超え、2023年、2024年と2年連続夏の甲子園に出場した名門。
創成館高校 就任して16年8回甲子園に導いた野球部稙田龍生監督。
稙田監督
「守りは本当にこう素晴らしく。キャッチャーとしての素質は十分でした。
ただ打力は少しですね落ちたなということで、あの背番号は2桁でしたけど。
ある意味こう真面目過ぎて、ちょっと自分だけ浮いているという部分もありましたね。
一応副キャプテンでしたけど、やっぱり彼を3年でキャプテンにすると、ちょっと本人が潰れるなと思ったので、ちょっと副キャプテンにしました」
校長先生のスカウトで演劇部に
疑問:しかしなぜ、甲子園の夢から俳優に?
加藤浩次「夢はプロ野球選手だったの?」
水上恒司「でした。でも高1の段階で挫折しました」
加藤浩次「え、なんで?」
水上恒司「やっぱ僕…井の中のかえる(蛙)だったなって思ったのが…」
加藤浩次
「かえる…。かわずって一応言うんですけど。かえるでいいんですけど。かえる(蛙)って書きますけど。かえるってかくんですけど、あれかわず(蛙)っていう…」
YOU「え⁉現在はもうカエルです。2022年に変わりました」(笑)
いい高校だったから…恩返ししたい
加藤浩次「でも、役者になってるよね?なんで?」
水上恒司
「あのー…高3の地方予選。ベスト8で負けたんですね。準々決勝かな。
で、負けて。で、その後すぐに演劇部のお誘いがあって。
まあ、一応僕特待生で入ったっていうのもあったり。
で、それに対して結果が残せなかったことへの悔しさと。
で、本当に高校に対して、すごく感謝してるんですね。
色んなものを色んな面でこう成長させてもらったなっていう。そんないい学校だったので。
まあ、そういうことに対するなんかこう返したいものっていうのと。
先ほど申し上げたように野球しかやっていないっていうコンプレックスがあったので。
まあ、ちょっと違う世界のぞいてみるのもいいなと思って」
校長先生がスカウトした理由「真面目・ひたむき・きりっとしたルックス・モテモテだった」
きっかけは、校長先生からのスカウトでした。
創成館高等学校 理事長・校長 奥田修史さん
質問:演劇部に誘ったきっかけは?
奥田校長
「演劇部の公演で、ちょうど戦争物をやると。
で、まあ兵隊さんの役が必要だといった時に、その兵隊役がいなかったんですよね。
で、ちょうど顧問の先生が悩んでたので、僕はピンと「水上恒司だな」と。
生まれ持つ真面目さ、ひたむきさ。
これは絶対演劇の世界で僕は生きるんじゃないかなぁっていうのはなんか直感的に思いましたし。
戦時中にいても遜色ないようなこうキャラクター。そして、きりっとしたルックス。
もう、まんまいけるなと僕は思いました。
色んな球場に行っても、その水上君の追っかけのファンがこんな望遠レンズ持ってたくさんいるわけですよ。
でまあ、「キャッチャーの交代を」って言ったら、もうその瞬間に「キャー」みたいな声が球場のあちこちから聞こえてきて。
それぐらいまあ、水上君は有名でしたね」
加藤浩次「そうなんだー。試合になったら「ギャー!」なってたの?」
水上恒司「全然覚えてない」
島崎和歌子「え、でも学校ではすごかったでしょ?女子」
水上恒司「いや~まあ…」
加藤浩次
「じゃあ、例えば休み時間とかに水上くんがパーッと歩いたら、「あっ!水上君だ!かっこいい!」みたいなのがあった?」
水上恒司「そうですそうですそうです。」
加藤浩次「覚えてんじゃないのよ!」(笑)
水上恒司「いや、さっきグラウンドの話じゃないですか(笑)」
演劇部を始めたこととスカウトされたことがリンクし…
加藤浩次「で、(演劇部)やってみてどうでした?恥ずかしかったでしょ?でも」
水上恒司
「恥ずかしかったです。
僕がその引退して、その同学年はみんな遊んでるわけですよ。
で、僕は毎日寮から学校…もう敷地内にあるんで。
毎日部室の方に行って、発声練習だったり、その体を動かすみたいなことしてるんですけど。
それを見てやっぱり、同級生たちは笑ってるやつもいましたし。
なんかまあ、そういった恥ずかしさもあったけれども、それを超えるなんか…やっぱり、全然運動部と文化部の人の違いっていうか。うん。
それがすごく刺激的でしたね。
皮肉にも、あの演劇(部)の方で全国大会行ってしまったんですよ。
まあ、そこからそのやっぱり…。
あの中1から僕…まあ、やめちゃったんですけど、前の事務所からスカウト受けてたんですよ。
で、野球やっていたので、全く興味がなくて、ずっと断り続けてたんですね。
でまあ、そことそれがまあリンクしたっていうかつながったっていうのも含めて…」
加藤浩次「で、そこで東京に1人でドンと出るってことね?」
水上恒司「そうですね」
友達が少ない…その理由は精神年齢が高いから!?
2品目 業界人が集う老舗カフェのステーキ
水上恒司「駒沢公園の近くにある「BOWERY KITCHEN」でご存じですか?」
加藤浩次「はい。YOUさんよく行ってるよ」
YOU「私のキッチンです」(笑)
水上恒司
「っていうくらい本当に芸能の方っていうか、色んな方がここにいるっていうのも聞いたりしてて。
で、まあ僕もそれがあるから。
一緒に行こうよって誘われたのが最初だったんですけど」
YOU
「ほんと色んな人が来るよね。芸能の人とか。音楽とか。デザイナーとか。
何でもおいしいよ。私死ぬ前BOWERYのご飯を食べて死にたいです」
加藤浩次
「周りの野球の友達とかがさ、「一緒にやってた野球の水上がさ、うわードラマ出てんぞ」ってすごくなかった?地元」
水上恒司
「僕…友達少ないんですよ(笑)。
連絡先知ってる友達なんて本当に少なくて。
高校ん時の同級生で僕(連絡先)知ってるの3,4人なんですよ」
加藤浩次「なんで?」
島崎和歌子「モテるから、ほら」
水上恒司「かもしんないし、僕もそんなになんか…」
島崎和歌子「あ、モテるからで足組んじゃった(笑)」
加藤浩次「足組みだしたけど」 YOU「ウケんだけど」
加藤浩次「なんでなの?」
水上恒司
「まあ、色々ここまでも言い間違いたくさんしてますけど、割と精神年齢は高めなのかなと思ってるんですね」
加藤浩次「マジですか?」(笑)
YOU「ちょっとびっくりですね。それはねぇ」(笑)
加藤浩次「そうは思わないけど。まあまあまあ。自分ではそう思ってんのね?」
水上恒司
「まあまあまあ。いいですよ、まあ。
皆さんにどう思われようが僕は大丈夫。僕はそう思ってるんで。
まあ同級生よりもやっぱり先輩とあの小さい時から遊ぶことだったり、つるむことが多かったんですよ。
なんか(同級生と)話が合わないっていうか」
加藤浩次「え?どんな話したいの?水上くんは」
水上恒司「え?どんな話ですか?」
アナウンサー「ねえ?漫画とかアニメとか」
加藤浩次「マンガ、アニメ、映画でも何でもいいし」
YOU「スニーカーあれがかっこいいねとか」
水上恒司
「だから、今言った話が僕があんまりしないんですよ。
映画とかドラマを作っていくっていうことが、どういう風に人に影響を与えていって。
っていうことが俺はこういう風に思うんだっていうことを話すと…僕がその友達でいる人は、あの1人はいずれ教育者になっていきたい。学校の先生になりたい。でも、自分たちが受けてきた教育で、その教育者たちって、「社会に出ていないのに社会を語られても俺らは納得しないじゃん?」って言ってる友達とかが話が合います。なんか」
加藤浩次
「ああ、じゃあその友達は大学を卒業して教職はとってるんだけど、いったん…」
水上恒司「いったん一般企業に入って。で、今も頑張って…」
加藤浩次「で、何年かして、で社会勉強したら先生になろうと思ってるってことだよね」
水上恒司「そうですそうです。」
加藤浩次「あ、そういう話がしたいんだ」
水上恒司「ていうかなんか、そう…そうですね」
子ども扱いしなかった両親
3品目 大切な人とのデートで食べたごぼてんうどん
数年前母と食べた福岡「ichie」のごぼ天うどん
水上恒司
「母の職場に僕が確か車を使って迎えに行って。
で、家に帰る途中に、ちょっとお腹減ったから行こうよみたいな確かどっちかが言い始めて。で、入ったお店だったんですね。
で、まああのー僕が前の事務所から独立するっていうことも、まあ色んなこともあったので、一度帰ってこう安心させたいなっていうのもあったので。
で、そのタイミングだったんですけど、その時に母が「なんかデートみたいだね」みたいなこと言うんですよ。
何かそう言っている母のまあ僕が色々心配かけたっていうのもあったので。
スゴクその姿が印象的で」
加藤浩次「どういうお父さんとお母さんなのかめっちゃ気になるんだけど」
水上恒司
「子ども扱いしなかったですね。
ほんとに「テメェで考えろ」って。
「これがどういうことか。いいか悪いか。どうしたい?」みたいなことはなんか常に問われていたなと思いますね。」
加藤浩次「え、怒られたりとかしたことある?」
水上恒司
「あ、もちろんあります。中1の時に、あの門限を守らずに。
まあ、女の子がいたんですね、その時。デートで」
加藤浩次「え、中学校の時から付き合ってたような彼女いたの?」
水上恒司「いましたいました」
加藤浩次「すげぇじゃん」
島崎和歌子「そりゃ親父怒るよ」
水上恒司
「それで。門限遅れて。で、帰ったら、まあ、母親からこっぴどく怒られて。
で、父親が帰ってきて。で、一発パチンとやられて。母親の前で。
でまあ、「ほんとに申し訳ございませんでした」つって、自分の部屋帰ったあとに…。
これ母親初めて知るかもしれないですけど。
その後に父親が僕の部屋に一人で来て。
あの「恒司」って。「さっきはあの、母ちゃんの前で怒ったけど、わかる。男としてはわかる」っていうことをちゃんと男として今から話すなと。
「男同士の話だ。父親としての(話)はまた変える。でも1回ここでわかるから。でも、ちゃんと守るべきものは守りなさい」っていうことを言ってくれるような父親ですよね」
最後に
加藤浩次「最後に聞きます。水上君にとって美味しい物とは何でしょうか?」
水上恒司
「ごほうびですね。日頃頑張ってるっていうかね、色んなものの中で、本当に美味しいものを食べる瞬間って嬉しいので」
加藤浩次
「でもほんとにね、楽しい方で。いい役者さんっていうか。うん。
オンエアしちゃダメなところとかないよね?」
水上恒司「ああ、大丈夫です」
加藤浩次「全部ね?いいのね?全部。カエルのくだりもいいのね?」
水上恒司
「大丈夫です。だってもうYOUさんがおっしゃってたんで。
あれはもう使わないといけないですね。こうやって学んでいってね」
加藤浩次
「ほんとその通り。失敗を繰り返すことが大事ですから。うん。
トライアンドエラーでいきましょうよ」
加藤浩次
「何か聞いたところによると、ロケバスの運転手をやってみたいって言ってるって聞いたんだけど、それなんでですか?」
水上恒司
「あの、ロケバスってやっぱり朝早くて、で、夜遅くまでで、ほぼ毎日やってるじゃないですか。
乗ってるクルーたちはみんな寝ている中で、朝は正確な時間について、夜は少しでも早く安全に命を預かって送り届けるっていう姿をみんなが寝てる中で見るのが僕すごい好きだったんですね」
加藤浩次
「めっちゃ狭いところ止めたりするじゃない。もうバックミラー倒していれたりするじゃない」
水上恒司「そこ入る?ってところに入ってたりするんで。
加藤浩次「ぜひとってくださいよ。大型と2種免許を」
水上恒司「はい。じゃあ、教習所に行きます」
加藤浩次「いや、絶対行かないだろ」
水上恒司
「いや、行きますよ。僕それで前の仕事でもバイクが必要な映画の撮影があって。
バイクの免許取って。その後関係ないのに大型欲しくなっちゃってとったりしたんですよ。
ほんとに運転が好きなんで」