【日曜日の初耳学】高嶋ちさ子「本業は9割お母さん」(2025年3月2日放送)

家族

夫への質問

質問1 忙しい妻をどう思いますか?

『よく働いていて立派だと思いますが、もう若くないので健康管理ができていないのが心配です。家のことは私の役割だそうです』

高嶋ちさ子
「両親にすっごい感謝してるのは、体がとにかく強いんですよ。
省エネで動けるんですよ。
体が強いから、じっとしてられないっていうのもありますし。
パン1つで3日ぐらい動けるんですよ。

いや、私だってもうちょっと落ち着きたいんですよ。
だから、あの心療内科も5軒ぐらい実際にこうまわるんですけど。
そこに行って先生になんか言われると、まあいわゆる口答え?
心療内科行って論破するのが得意になりました。(笑)

今日も朝(ご飯)抜いてきたんですよ。
朝ごはん食べると、バーン上がっちゃうんですよ、テンションが

 

質問2 高嶋さんに直して欲しいところはありますか?

『僕の方が直さなきゃいけないことがたくさんありますが、
飲みかけのペットボトルを置きっぱなしにしない。
サプリメントをこぼさない。
僕に聞かずに僕の予定を入れない。
海外旅行に行く時は教えて。
人の言うことを何でも信じない。
空いてるスペースに物を置かない。
アマゾンで確認しないでポチっとおさない。
とりあえずこのくらいで』

高嶋ちさ子「ねえねえねえねえ。これマズいよね?いっつも言われる、これ」

 

本業は90%母親業…2人の息子はアメリカに留学中

高嶋ちさ子さんの普段のスケジュールは毎週末土日のコンサートに加えて、ロケの収録や病院、エステ、銀行、買い物などプライベートの予定もビッシリ。

林修「大変お忙しい1年だったんじゃないんですか?」

高嶋ちさ子「子供たちが帰って来る3月と8月を丸々1つも仕事を入れないんですよ、私」

林修「この(スケジュール水曜日午前11:00に書いてある)伊勢丹ってこれなんですか?」

高嶋ちさ子
「これ重要なんですよ。私伊勢丹に行かないと死んじゃうんですよ。
伊勢丹で買ってポイントをためて。
年末にそのポイントで何か買うのが楽しみなんですよ」

林修「で、僕一番気になるのが木曜日ですけれども。銀行打ち合わせ。これはどういう?」

高嶋ちさ子
「重要なんですよ。今円安じゃないですか。
だから、マネーロンダリングじゃなくてですね。あの、(息子たちの)学費を送るのに、やっぱり今だ!っていう時にね?」

 

18歳と15歳になる2人の息子は、現在アメリカに留学中
高嶋さんは、子どもの学校行事があるたびに渡米し、仕事よりも母親業を優先している。

前回出演した際も…

林修(当時)「本業は?と問われれば、どうお答えになるんですか?」

高嶋ちさ子(当時)「90%母親業

林修(当時)「母親ですか?それはプライオリティー1位ですか?」

高嶋ちさ子(当時)「1位ですよ!もうダントツ1位ですよ」

バイオリニストよりもタレントよりも、私は母親。
実は彼女、普段から林修のある「格言」を伝えているという。

高嶋ちさ子
「私林先生のあのあれをいっつも使ってるんですけど。
戦で勝った人物で共通していることは、準備を怠ってなかった」っていう。
あれが好きなんですよ」

林修「いやあれもうだいぶ間違って伝わってましたね」

高嶋ちさ子「え⁉違う?ちょっと要約しすぎた?」

林修
「いや、まあ「歴史上、勝った人には色んな偶然が作用するから参考にはならないと。
ただ、負けた人には案外共通点があって。情報不足と慢心と思い込みだ」って言ったんですよ、僕」

高嶋ちさ子「だいぶ割愛したね、私。もうちょっと要約してもらえます?」

林修
「だから、もう簡単に言うと、歴史的に負ける人は情報不足と慢心と思い込み。これがどれか、必ず該当してると」

高嶋ちさ子「負けた人から学ぶことの方が多いですよね」

林修「勝者から学ぶことはないです」

高嶋ちさ子
「わかるわかる。それはわかる。ホントそうですよね。
だから、できの悪いお母さんと食事してる方が一番楽しい」

 

(スタジオで…)

木佐彩子
「私だ 私だ。(高嶋さんのママ友は)私かもう1人ぐらいしかいないんですよ。
そう!でもひどいんですよ。
「話がある」って呼び出すじゃないですか。
で、私お酒好きなんで、まあちいちゃんの話を飲みながら聞くんですよ。
で、もう一杯いこうかなと思うと、「もう終わり」つって。
お替わり頼んでんのに、「ああ、もういいです」って店員さんにストップして。
お会計して帰っちゃうんです」

ハリセンボン春菜「人の欲までコントロールするんですね」(笑)

 

海外でチェロを勉強中の次男

高嶋の次男は海外でチェロを勉強中
去年帰国した際には、高嶋のコンサートに特別出演した。
そこには、母として、座長としてのこんな想いが…

林修「なんか練習中の指導が大変厳しかったと」

高嶋ちさ子
「そんな厳しいに決まってんじゃないですか。人前でね、弾くんだし。
私のコンサートっていうことは、私のコンサートに対するお金を払ってきてくださる方がいらっしゃるんで。
その方が、高嶋ちさ子の子どもだから、下手でもいいから聴きたいやって思うのか。
高嶋ちさ子さんの子どもさん、立派な演奏だったわって思うのか。
それによってね、印象も変ってくるし。
自分の子どもだからって、へったくそなの無理やり出してたって言われるのも腹がたつし。
1日もう6時間、8時間ぐらい練習してましたね」

林修「お子さま嫌だとか、こう嘆いたりはせず?」

高嶋ちさ子
「それがね、次男はね「嫌だ」って言いながらやるんですよ。

うちの子達すっごい面白いんですけど。

例えば3月に帰って来ます、6月に帰って来ますって言うと、私がもう2か月前から、2時間刻みぐらいで予定をバーッ入れるんですよ。
あれをこなすのが、次男は好きなんです。

で、なんかそういう風に言われてやったことが、後から必ず役に立つっていう思いを彼はしていて。

アメリカの高校受験って、まあ、成績、まあスポーツ、課外授業・ボランティア…なんだかんだ。もう高校生で全部。で、エッセイも書かなきゃいけないんですけど。

だから今までの自分の人生の中で、なにが一番のチャレンジだったかとか。
どんな時にどんなことを思ったとか。
こういう時にこういうことをしたとかいうのを、そういうのを全部書くんですよ。

そうすると彼の中で、11歳の時にサントリーホールで弾いたハイドンが、一番こう自分の中でチャレンジングだったとか。
書ける材料が僕にはいっぱいある」って、やっぱり言ってくれるんで]

※米国の高校入試選考内容(入試内容の一例)
①学力
②スポーツの成績
③課外授業・ボランティア活動
④エッセイ(自己アピール)

 

母親が与える課題に応えていれば、必ず自分自身の成長につながる。
そんな信頼関係があると分析している高嶋ママ。
では実際に次男はどう思っているのか?本音を聞いてきた。

林修「次男から受験での高嶋さんについて回答をいただきました、こちらです」

次男
『僕は、音楽の強い学校に行きたかったので、そのことをお母さんと話した次の日に、オーケストラが上手な学校のリストを送ってくれた。

そこから色んなことを調べて、行きたい学校を一緒に調べてくれた。

お母さんは何にでも本気でやる。
味方にいたら頼もしいけど、敵に回したらいいことはない

 

林修「一番言いたいことはたぶん、敵に回さない方がいいと」

高嶋ちさ子「そう!」

林修「でも前半を見ると、いいお母さんじゃないですか」

高嶋ちさ子
めっちゃ調べるから私。今もう色んな調べる手段があるじゃないですか。
だから色んな学校のその音楽のYouTubeとか見て。
此処の学校がイイかなとか色々探したんですけれども。
だから「探すことぐらい。私ができることだったらなんでもやるよ」みたいになっちゃうんですよね。

けれど、このレールをいつ敷くのをやめて、自分で歩きださせたらいいのかが、すごい悩み時なんですけど」

林修
「それはそうでしょうね。一緒に調べてあげることで、良い学校を選べるでしょうけど。
見方を変えると、子どもが自分で調べる能力を少し奪ってる面もありますもんね」

高嶋ちさ子「そうです!そうなんです」

 

長男との関係

返答が遅い長男のせいで飛行機に乗り遅れ…

そんな子供への手厚いサポートのあまり、最近こんな大失態を犯していた。

林修「熊本のコンサートに向かう飛行機に乗り遅れたっていう」

高嶋ちさ子「そう。乗り遅れたんですよ」

去年の熊本公演で、東京から熊本への飛行機に乗り遅れるという大ミス。
時間通りに到着した共演者である楽団メンバーが高嶋さんの到着まで繋いだものの、開演時間を40分を遅らせるという事態に…

高嶋ちさ子
「私、あれはびっくりでしたよ。
けど、あれはね。私のせいじゃないんですよ。
言っときますが、(空港の)ラウンジには1時間半前にはいたんです。

で、1番厄介なのが、コンサートって土日なんですね。
で、子どもたちの成績っていうのは、金曜日の夜から…ぐらいに出始めるんですよ。
で、子どもたちとの連絡って、金土日しかできないんですよ。

で、向こう(アメリカ)の金曜の夜って、こっち(日本)の土曜の朝なんですよ。
だから、ラウンジで「この成績はどういうことなの?」「何が悪かったの?」「これから先生になにかお願いしに行った方がいいんじゃないの?」とか色々やり取りしてたら、乗り遅れちゃったんです」(笑)

林修「ご自身に責任があるとしか思えないんですけれども」

高嶋ちさ子
「ちがうちがう。アイツが悪いんだ(笑)。長男 長男。これ長男。
で、またね。(長男は)返事が遅いんですよ。
次男は打てば響くんですよ。

(ちさ子)「これどういうことなの?」
(次男)「ああ、大丈夫」「もう先生に言って、先生が成績書き変えるの遅れてるだけだから」

とかって理由をパンとくれるんですよ。

私ジーっと(携帯を)見てても、5分ぐらいで「わかった」「はい」「大丈夫」。

それしか来ないんですよ。

だから「どういう意味なの?」「ねえ、何でこんな点数だったの?」「どうしたらこれ点数もう一回上げられるの?」「あと成績出るまで何回テストあるの?」って書いても、(長男は)「大丈夫」って。
もう分かんないんですよ」

 

長男には気を使う…大ゲンカとなり関係が悪化

林修「今飛行機の中Wi-Fi使えるじゃないですか」

高嶋ちさ子
「あっ確かに…。もう、カーッとなっちゃうんですよ。長男のことになると
私こんなに男に振り回されたことないんですよ」

林修「素晴らしい称号じゃないですか。高嶋ちさ子を最も振り回した男」

高嶋ちさ子
「そうです。たぶん地球上で1人ですよ。本当に。
長男にだけは気使うの。怒らしちゃいけないなとか

長男の思春期が始まる小学生の頃から、高嶋ちさ子と大ゲンカとなり、関係が悪化
実は海外留学を決めたのもこれが原因
今では共にボランティア活動に参加するなど歩み寄りを見せてはいるが、高嶋の子育ての中で、大きな悩みになっている。

 

「褒めてみよう」と決めた…長男の変化

高嶋ちさ子
2週間前から考えを変えたんです、長男に対して。
もう怒らないって決めたの。
褒めてみようと思って。今さらですけど。
育児書にあったんですよ。「褒めて育てよう」って」

林修「随分古い記憶を引っ張り出しましたね」(笑)

高嶋ちさ子
「(LINEで)「色々頑張ってるんだね」と。「知らなかったけどママも」って褒めてみるようになったんです。
そしたらね、レスポンスがちょっと早くなったの。」

林修「じゃあ、正しい方向転換だったと」

高嶋ちさ子
「そう。あと、色々話してくれるようになった。うん。
だけども、気になることはいっぱいあるわけですよ。
成績とかね。ちゃんとやることはやってんのかと。
だからそれはパパに、箇条書きにして「これをアイツに聞け」と指示してんですけど。
パパが3日ぐらい寝かせるわけですよ、それを」

 

悪化した母と兄の関係のようになってきて…

高嶋ちさ子
「けどなんか、うち兄がいるんですけど、年子で。
その兄と母との関係みたいになっちゃってきてたんですよ、私が。
元々すごい仲良かったのに、やっぱり受験とかで、反抗期とかで、どんどんどんどん悪化してったのを見てたから。
で、それを修復するのにも、結構十何年かかってたのを見てたから。
そうなっちゃいけないなと思って。

生きてる間ぐらいはね、良い親子関係で、良い思い出をね、お互い残した方がいいなと思って」

褒めながら見守ることに意識を変え、長男との関係修復に努める母・高嶋ちさ子さん。
自分のやり方を曲げることをしなかった彼女も、日々変化しながら母親として成長をしている。

 

12人のヴァイオリニスト

本業を母親と語る高嶋ちさ子さんの本来の顔が大人気楽団を率いるヴァイオリニスト。
チケットは即完売の嵐。

2006年に結成した高嶋ちさ子プロデュース「12人のヴァイオリニスト」。
彼女たちのコンサートはクラシックでは異例とも言える企画が盛り沢山なのだが…

 

アメリカズ・ゴット・タレント」に挑戦

林修「アメリカで大人気の公開オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」にも楽団で」

高嶋ちさ子「そうです。ちょっと出してみようかなと思って。はい」

林修「じゃあ、世界進出と?」

高嶋ちさ子「も狙ってんですよ(笑)」

林修「まあでも、狭き門ですよね?」

そう。世界中でも大人気のスター発掘番組「アメリカズ・ゴット・タレント」。
世界各国のパフォーマーたちがしのぎを削る大舞台に12人もエントリー。

高嶋ちさ子
「まだ、このオーディションをね、受ける段階には来てないですけど(まだビデオ審査中)。
やっぱりあれだけそのただ弾くだけじゃなくて、踊ったり、一芸を披露したり。
そんなにいないから。
もっとみんなに知ってもらいたいなと思って。

みんなすっごいやる気がある子たちだから。
おいしいこうね、目標があったら、楽しいかな?と思って」

 

実際のエントリー映像は…
・足でピアノを弾きながらのヴァイオリン演奏
・サックスを吹きながらのヴァイオリン演奏
・ヴァイオリンがおまけのジュディ・オング

コンサート名物の一芸選手権で挑戦したという。

林修
「で、彼女たちの中からなんか提案がこうあって、新たな展開とかもあるんですか?」

高嶋ちさ子
「あります あります。私が飽きてるなって感じると、みんな変えてくるんですよ。
で、それをコンサートのリハーサルの時に「ちょっとこんな新しい芸見つけたんですけど、見てもらえますか?」って言って。で、見て(親指を立てる)って言うと、それを当日出したりとか。

もうすごい積極的ですよね。
小型高嶋ちさ子みたいなのが、14人いる感じなんですよ。
もうすっごいみんなせっかちだし、時間を大事にするし、もうとにかくお客様目線だし。
私が言おうと思う前にやってるっていう感じ

林修「良い形で高嶋イズムがしっかり継承…浸透して」

高嶋ちさ子「そうなんですよ」

 

12人のヴァイオリニストに聞く高嶋ちさ子の素顔

スタッフ「(高嶋さんに)そんなに言う事ってないですか?」

橘ひとみさん(最年長11年目)
「言うことっていうか…そんなに発言権ないんで。従うって感じです」

スタッフ「高嶋さんの言うことが絶対?」

橘ひとみさん「もちろん」

三上のどかさん(5年目)
「絶対的。絶対的ボス。
絶対的って言いながらも、こうみんなをまとめてすくい上げてくれるようなボスだなと思っていて。
開演前にはあの「ここから盛り上がっていこうね」とか。
私たちにかけてくださる言葉で1つ1つで、なんか皆の温度がガッと上がるような感じで。
ステキなボスだなという風に思ってます」

スタッフ「ボスらしいことで、してもらったことはあるんですか?」

甚目和夏さん(5年目)
「プレゼントとか。全員にクリスマスプレゼント。(ドレスの)おさがりとかもありますね」

菊地実月さん(1年目)
「私は新人なんですけど。ちょっと怖そうだな~みたいなイメージがあって、覚悟して入ってきたんですけど。
ちょっと失敗とかして、あちゃ~と思った時にも「まあ、新人だから大丈夫だよ」みたいな感じで。
お優しくてびっくりしたっていうのがありまして。結構意外でした」

怖いことが前提で入った新人にとっては、意外なほどやさしかったようだが‥‥。
先輩たちから見た高嶋ちさ子さんは…

橘ひとみさん(11年目)
「コンプライアンスを非常に怖がってるから。
みんなと喋る時は、もう「録音されてると思って喋ってる」って言うぐらい気を付けてらっしゃるんだと思うんですけど。
言葉は丸くなりましたよね。

だからなんかこう昔だったら、つまんないこと言うと「ぶっ殺すぞ」とかって言われてたのが、「死にたいの?」とか言われるようになって。
で、今だと「死んじゃってるの?」とかっていう感じに。

まあだから、まろやかにはなってますけど」(笑)

 

モットーは「お客様が楽しめるコンサート」…全曲楽譜を見ずに演奏

現在ではさらにアップデートされ、まろやかになった高嶋さんの発言だが、それを笑って話せるのも、同じ志を持つ仲間としての信頼関係があるからこそ。
そんな彼女たちの志が高嶋さんのモットーでもある「お客様が楽しめるコンサート」。
それを表す楽団のルールがある。

橘ひとみさん
結構長い曲数やるんですけど、全部楽譜を見ないんですね。
たぶんそれってすごい少ないと思うんですよね。
それぐらい結構大変ですね。暗譜するのって大変なんですけど。
それを結構徹底してるので」

12人のヴァイオリニストは踊ったり、立ち位置の移動があるため、邪魔になる楽譜はステージに置けない
そのため、1ステージ2時間分の楽譜を全て暗記しなければならず、これは通常ではありえない事だという。

三上のどかさん
笑っていただけるようなコーナーをたくさん作るとか。
そういうお客様ファーストな姿勢ってなんか言うのは簡単だけど、あそこまで追求するのって凄いなっていつも思って。
それが自分も学べて、間近で、良かったなって思ってます」

高嶋ちさ子「良い事言った 良い事言った」

 

橘ひとみさん
「さっきね、芸とかを私たち自ら考えてきて本当に毎回楽しませるのって言ってたんですけど。
自ら考えてるっていうよりは、ちさ子さんが圧をかけて皆が動いてる感じで」

高嶋ちさ子「どれが圧なの?ねえ」

橘ひとみさん「なんか舞台上で「え?今日も変わらないの?」。これは圧ですよね?」

高嶋ちさ子「そういうの拾うよね、みんなね。もう私の目とかで感じてるもんね」

橘ひとみさん「目がもうすごい怖い」

三上のどかさん「お客様より先にちさ子さんを驚かせて笑わせないといけないっていうのがありますね、私たちは」(高嶋ちさ子(笑))

林修「皆さんご苦労されてるんですね」

 

人の言葉を信じてダマされる…特殊詐欺にもダマされて

さらにメンバー全員から度々注意されるという悪い癖が…
実はつい先日警察沙汰に発展したという。

高嶋ちさ子
「「ちさ子さんって何回人に騙されたら気づくんですか?」みたいな。
結構騙され癖があるんだよね、私ね」

三上のどかさん「いや、ピュアだからですよね。すぐ信じる、人の言葉を

高嶋ちさ子
「そうそう。で、12人は、それずーっと見てきてるから、私が騙されるのを。
だからもう「いい加減にしろ」的な感じを。
結構この間みんなすごかったよね。
いつも大人しい子もこんなんなって(腕組んで)」

三上のどかさん「ちょっとさすがに…って」

林修「じゃあちょっと言える範囲で、最近どんなことで騙されたんですか?」

高嶋ちさ子「特殊詐欺

高嶋ちさ子さん特殊詐欺被害。
それは、昨年11月某日。高嶋さんの携帯にかかってきた1本の電話が事件の始まりだった。

高嶋ちさ子
「湾岸署の田中さんって言うんですけど。

「あなたの名義で電話が買われてて、その買われた電話で特殊詐欺が行われてるから、出頭してください」みたいな。
で、LINEも繋がれて、こっち側の顔を映されて。向こうは顔を映さないで。
それで、免許証まで見せちゃって、私」

林修「引っかかる人いるんだ…」

高嶋ちさ子
「で、もうマネーロンダリングの疑いあり、何あり何ありってすっごい言われて。
で、「日常生活を2時間おきに報告してください」って言われるんですよ。
で、私(電話で小さい声で)「今伊勢丹です」みたいな」

林修「馬鹿正直に送ったんですか?」

高嶋ちさ子
「そう。それで(LINEで)「今日は今から夜ご飯を作ります」。
(相手が)「メニューは何ですか?」って言うから、(高嶋さんから)「豚の生姜焼きです」「白菜のスープもつくりました」。
(相手が)「美味しそうですね」みたいな。
それを湾岸署の田中さんとずーっと2日間やったんですよ」

林修「あ、でも金銭的な被害はなかったんですか?」

高嶋ちさ子「ないないないない」

林修「あー良かったですね」

高嶋ちさ子
「だから、向こう(詐欺業者)も落としどころがわからなかったみたいで。
(電話で私の)顔見たとたんに「えっ!?」って言ったんですよ。
その本当の渋谷警察署の方に「あの湾岸署って言うのは、フジテレビの登録商標でないんですよ」って言われたの。
(湾岸署ではなくて、)東京湾岸警察署って言うんですって」

 

音楽が好きな夫からのアドバイスで今の動きのあるスタイルに

今や大人気となった12人のヴァイオリニストの型破りなコンサート。
その誕生には、普段控えめな夫がめずらしく主張してきたある意見が大きくかかわっていた。

林修「コンサートにご主人とかお子さんはいらっしゃるんですか?」

高嶋ちさ子「そうですね。東京公演はうちの夫は全部来ます

林修「で、実はですね、コンサートをご覧になった後、高嶋さんとどんなお話をされるかっていうことについてもご主人から伺っておりますので」

 

ご主人の話
『お客様の立場から見て楽しめているかを伝えています。
納得することもあれば、ウザがられることもありますが、知り合いは皆褒めるので、僕は思ったことを言っています。』

林修「ただ褒めるだけではなくて、少し否定的な意見というのもあって」

高嶋ちさ子「はい、ありますね」

林修「それ言われた時はどう思われるんですか?」

高嶋ちさ子
「カチンときます、はい。
12人って私からすると、もう自分の子どもみたいなもんなんですよ。
だから自分がディスるのは良いけど、人からディスられたら「お前テメェこの野郎」みたいになるわけですよ」

カチンときても、夫のコンサートの意見はめずらしくちゃんと聞くという。
その理由は…

高嶋ちさ子
この人は、音楽がメチャクチャ好きなんですよ。そう。
だから、全部来るんですね、コンサートにも。

で、そもそも私は、動きのない普通のクラシックみたいな、立って弾くみたいなコンサートをやってたんですけれども。
うちの夫はヘビメタ(が好き)なんですよ。
で、ヘビメタってこう舞台を走り回るじゃないですか。

だから、「なんか君のコンサートってまあ音楽を聴く会なんだろうけど、動きがなくてつまんないよね」って言われて。

で、私は「動きってどういう意味だよ(怒)!」みたいな感じで、最初はね、思ったんですけど。
まあ、言われてみればそうかなと思って。

で「ヘビメタは、意味がなくてもここ(足元)に扇風機を置くんだよ」って言われたんですよ。
こう自分の髪をなびかせるために。

で「何を言ってるんだろうこの人は」と思ったんですけれども。
それぐらいお客様にこう風を感じてもらいたくてやったりするから。
君たちももっとそういうの(動き)があったって良いのに」って言われて。
最初はもう「バカか」と思ったんですけど。
やっぱりそこからちょっと動きというものを考えようかって話から今に至るので。
少し良いアイデアは頂いてるといっても過言ではないです」

林修「じゃあそこはもう高嶋さんも素直に認めてらっしゃって」

高嶋ちさ子
「聞きます 聞きます。
けど、コンサートに関しては、あの褒めるの(=意見)は結構聞かないです、私。
「良かったです」っていうのは、我々にとって栄養になんないんですよ。
「ここがよく分かんなかった」とか「この曲が暗すぎた」とか「照明がなんとかだった」とか。
そういうマイナスな意見の方が絶対にプラスになるんで。
そういう意見をすごい拾うようにはしてて

もう音楽に関してはすごい。うん。
夫もすっごいコンサートとかライブに行く人なんで。
やっぱり良くないコンサートを見せるっていうのもう詐欺的行為に近いっていうのが共通の認識なんで。
そこはやっぱりこう良い思い出を持って帰っていただかないとマズイよねっていう。
「そこは君の本職なんだから」っていうのはもうこっぴどく言われてるんで」

林修「なんかご主人の一面がすこし…」

高嶋ちさ子「そこだけは、音楽だけは譲らないっすね、あの人は

 

音楽家高嶋ちさ子のモットーである「お客様全員を楽しませる」。
その高い志を陰で支えていたのは、妻に上手く助言している夫の存在だった。

 

(スタジオで…)

木佐彩子
「週末あの彼女はコンサートで地方に行くんですよ。
で、その間にパパが子供たちといたんで。
たぶんね、週末はママに内緒で、すごーくのんびりいい時間を過ごしてると思います。
だって、それがないと病んじゃいますよ、やっぱり」(笑)

 

苦労したヴァイオリニストとしてのスタート

肩書は「売れないヴァイオリニスト」…給料は6万7千円

今では大成功を収めている高嶋ちさ子さんだが、今の栄光からは想像もつかないほどの長く苦しい不遇の時代があった

6歳からヴァイオリンを始め、音楽の名門校「桐朋学園大学」を卒業後、アメリカ イェール大学 音楽部 大学院に進学。

27歳の時、晴れてヴァイオリニストとして日本でデビューを果たすのだが…

 

林修「デビュー当時は音楽アイドルユニットをなさってた」

高嶋ちさ子
「そうですね。無理やり。全然売れなくって
まあこの頃本当に売れなくって。
まあ事務所入ってたんですけど、給料が6万7千円で。
で、親から借金して生活してて。

兄は普通に勉強して就職してっていうタイプだったんで。
(兄から)「お前はあんなにヴァイオリンやってたけど、お前はそんなもんか」みたいにバカにされて。
だから、「いつかコイツ絶対見返してやる」って思ってたんですけど。
見返す手段もなく。どうしたらいいんだろうって途方に暮れてた頃で」

林修「そんな時期がおありだったんですね」

高嶋ちさ子
「結構長かったですね。はい。「売れないヴァイオリニスト」っていうのが、私の肩書だった(笑)」

 

26年来の音楽パートナーに聞く高嶋ちさ子さん

そんなデビュー当時、高嶋さんと苦楽を共にした重要人物。
それが、作曲家/ピアニストの加羽沢美濃さん。
実は2人。ヴァイオリンとピアノのユニットCHISA&MINO(ちさみの)として今なお活動を続ける26年来の音楽パートナー

 

第一印象はアイドルみたいに可愛い人

出会った当時の第一印象は?

加羽沢さん
「でも今みたいなああいう毒舌キャラとかでは全然なくて。
もっともっともっと…本当にキュートな。
アイドルみたいに可愛い人だなっていうのが最初の印象だったんですけど」

 

初めて訪れた高嶋家で大ゲンカバトルを見て…

30歳当時アイドル活動も行っていた可愛らしい高嶋に胸がときめいたという加羽沢さん。
その後、高嶋家のホームパーティーにお呼ばれし、ウキウキで向かったのだが…。
そこには、とんでもない光景が待ち構えていた。

加羽沢
「初めてまあお宅に伺ったんですけど。
玄関開けたら、お母様と彼女がメチャメチャ大ゲンカしてたんですよ。
で、もうちょっとここでは言えないような暴君というか。

すごい言葉で2人がバトルしてて。
私の前をピュッってみかんが飛んでったんですよ。投げて。
ふざけるな!」みたいなこうやってやってて。

で、他人がいるのにやるっていう状況が見たことがなくて。本当にカルチャーショックで。
だからその、第一印象の可愛いっていう印象が一瞬にして変わるわけなんですけど。
お母様のお料理もほとんどなんか手をつけずに「にんじん食べない」「ピーマン嫌」そういうもう。子どもかみたいなぐらいに」

スタッフ「でももう30歳ぐらいの話ですよね?」

加羽沢
「ホントだね。そうだね、考えたら。
そのくせに悪い子だったんですよ、ホント。
だから私もびっくりしちゃって、ホントに」

 

3日に1回くらい「ぶっ殺す」と言われるが、それも愛情

そんな暴君と付き合い26年。加羽沢さんにストレスはないのか?

加羽沢さん
「でもケンカ1回もないし。怒られたこともない
3日に1ぺんくらい「ぶっ殺す」とは言われてるけど。
それは、怒られてるとは思ってないから。愛情っていうの?
「今日も可愛いよ」ぐらいな感じかなっていう印象で受け取ってるので」

高嶋ちさ子「えらい!」

 

1000人のホールで20人くらいのお客さん…今でも空席が嫌い

今では何でも笑い飛ばす強い高嶋ちさ子だが、そんな彼女とは正反対の一面を教えてくれた。

加羽沢さん
100人位(収容)のライブハウスで最初やったんですけど。
そこに、150人とか200人とかその時すごく入ってくださったんですよ、お客様が。
で、すごく盛り上がって。すごくお客様も雰囲気も良くて、2人ともちょっと調子に乗って。
「私たち一緒に出来るかもね」みたいな感じになったんですけど」

会場キャパを超えるお客さんに、期待を寄せる音楽関係者。
華々しいスタートを切ったかのように思えたユニット活動だったが…
全国各地・年間100本のコンサートを課せられた2人に待っていたのは、つらい現実だった。

加羽沢さん
「100本あっても、ほとんどの会場で、1000人のホールで10数人とか20人とか、本当に少ないお客様しかいらっしゃらないってことが多く続いたので。
彼女はそれをすごく、もうとにかく毎回辛そうで。

100人のお客様がいて、99人が笑ってても、1人笑ってない人がいたら、
「カバちゃんあの人見た?あの人笑ってなかった」って言うんですよ。
「99人笑ってるから良いじゃん」って言っても、それが通用しなくて。
今日夜すぐ反省会ね」って言われて。

彼女は1本1本そのコンサートで反省を繰り返していたし、すごく落ち込んでる事が多かった気がします。

今は本当にお客様がたくさん来てくださって、みなさんが「本当に楽しい」って言ってくれることが、彼女にとってはやっぱり弾いてるなんかこう楽しみ喜びだし、エネルギーだけど。
「みんなをなんか楽しませるコンサートを作りたいから、私は寸劇をコンサートでしたい」みたいなことを言っていて」

スタッフ「あ、当時から?」

加羽沢さん「うん。で、誰もが「何を言ってるんだろう」みたいな感じだったんですけど」

絵空事だと笑われた若き頃の夢を実現できたのは、人に厳しいだけではなく、自分に一番厳しくしてきたから。
売れなかった頃の悔しさとそれを跳ね返すほどの反省の数が音楽家・高嶋ちさ子を作り上げたのだ。

 

高嶋ちさ子「いや~。けど、よく見てるっていうか。ずーっと本当に一緒にやってるんで。」

林修「デビュー当時は苦労された時期は思ったより長かったんですね?」

高嶋ちさ子
「だから…だから結構それが今でもトラウマで。
コンサートとかでも、「満席です」って聞いても、2席、2席、2席空いてると。
「空いてますね」「空いてますね」「空いてますね」って言っちゃう
だから、空席が嫌いなんですよね」

 

引退は65歳!?本業は死ぬまでお母さん

林修「なんか生死にまつわる言葉が日常的によく出てくる…」

高嶋ちさ子「そうですね。生きるか死ぬかなんですよ、毎日

いつでも、生きることに全力。
そんな高嶋さんは、ヴァイオリニストとして引き際を考えることはあるのか?

林修「ヴァイオリニストの引退ってことはお考えになるんですか?」

高嶋ちさ子
「一応60(歳)って考えてたんですけど。意外と早く来ちゃうんで。
60はないかなと思ってるんで。
65(歳)ぐらいかな~と思って。
まだ学費がね、だいぶまだ。
今下の子が15ですから。あと…7年ぐらいは学費払わなきゃいけないんで」

林修「では、前回もお伺いしたんですけれども、「本業は」と問われたらどうお答えになるんですか?」

高嶋ちさ子「そんなもん。お母さんですよ。死ぬまでお母さんですよ」

本業はやはり母親。
母・高嶋ちさ子はこれからも息子たちのため、夫と音楽仲間に支えられながら、全力投球で生きていく

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