徹子
「栃木県出身の2人が初めて一緒に漫才をしたのは、高校1年の時でした。
デビュー25年。今も全国を飛び回るお忙しいお2人です」
益子「U字工事のお笑いのボケの方をやってます、益子卓郎です。よろしくお願いします」
福田「僕はツッコミの方をやっております、福田薫といいます。よろしくお願いします」
益子「おねがいします」
高校、大学、アルバイト、結婚した年も一緒
徹子
「ま、14年ぶり。2回目の御出演。初めての御出演の時は、2011年のことで。
2人がとってもあの縁が深くって。高校も大学も一緒」
益子・福田「そうなんですよ」
益子「アルバイトも一緒で」
徹子「そうですね。下積み時代のアルバイトもご一緒。結婚した年も同じなんですって?」
益子「はい、そうですね。まあ、たまたま。はい、一緒で、はい。今も一緒にいます(笑)」
徹子「益子さんは、3人の子のパパ」
益子「そうですね。今3人お子さんいまして」
福田「自分でお子さんて」
益子「楽しくやらせていただいてます」
徹子「え、子どもたちは何歳ですって?」
益子
「えっとですね。長女がもう実はもう春から大学4年生なんで、22歳。そうなんです。
私は今46(歳)なんですけども。
で、長男が春から中学校1年生で、次男が6年生ですね。」
福田「僕の方は小学3年生の1人息子で」
出会いは高校時代(15歳)
きっかけは、先輩に無理矢理やらされた漫才…楽しくなって物静かな益子さんを誘い
徹子「出会ったのは高校時代?」
福田「はい。15歳の時から、もう一緒にいますね」
徹子「そうですか。なんか漫才を始めたきっかけはありますか?」
福田
「あ、はい。僕が部活動がラグビー部だったんですけども。
そん時の先輩が休憩中に「お前らなんか面白えことやれ」って言われて、無理やり最初は漫才をやらされたんですけど。
自分でやってたら、楽しくなっちゃって。
で、教室でもやりたいなと思って教室で声をかけたのが、この益子くんなんですよ。
そっからもういっしょにやってます」
益子「そうです、はい。」
徹子「(笑)あなた漫才に誘われて嫌じゃなかったの?」
益子
「いやなんか、嫌とかなんとかっていうより、みんなに断わられてて。気の毒になっちゃって。
まあ、俺が「はい」って言うしかないと思って。
「じゃあ、いいよ」つってやったのが始まりでしたね、はい」
福田
「もっと明るくて面白い子はいっぱいいたんですけど、そういう子たちには断られちゃって。
最後の最後に残ってた物静かな益子くんだけがやってくれたんですよ」
益子「はい。当たりくじです(笑)」
徹子「そしたら良かったですか?」
益子
「まあ~良かったんですか?どうなのか分かんないんですけどもね。
ここまできちゃったってことですね、はい」
お互いの第一印象は?…物静かな勉強はできない子VS都会の人
徹子「当初、お互いをどう思ってたんですか?」
福田
「あ、益子くんは、えー栃木県の中でもやっぱ田舎の方から出てきた、物静かで真面目なんだけど、勉強はあんまりできない子っていう印象ですね」
益子「1個もいいとこねぇじゃねえか、それ」
福田「いや、真面目なんですけど、勉強はそんなに…」
益子「いや、言わなくていいでしょ、そこ(笑)」
徹子「こちらは?」
益子
「この人はですね。あのーまあ栃木県の、まあ田舎の中なんですけど、田舎の中では都会っていうか。国道沿いなんですよ。4号線沿いで。
家の近くにゲームセンターあったりするとこだったんです」
福田「ホームセンターとか近所にあって」
益子
「で、僕は本当に分かりやすく田舎。山ん中で、真っ暗な中で育ったんで。
もう都会の人っていうイメージで最初は接してました。
学生服着ても、俺はワイシャツ着てるのに、この人はワイシャツじゃなくてチェックの色のついたシャツをこっから(首のところから)ピュッと出して着てたんで。
カッコイイな~と思って、なんか、はい。そんな感じでしたね」
徹子「で、あなたはご自分の方は都会的だなとかってお思いになりました?」
福田
「そうですね。あのー喋るとやっぱ端々に同じ教室の中でもなまってる子だなとはやっぱ思いましたね。
この年代でこんな喋り方するんだっていうような訛りかたしたり」
益子
「なんか特にやっぱりボソボソっと喋るんで。
「あ、そうだよ。これなんだ?」とかボソボソッと喋るんで。
まあ特に暗く聞こえちゃうっていうか。
とはいってもこの人も田舎なんですけどもね。(笑)」
初めてのテレビ出演
高校生の時、お笑い番組素人オーディションコーナーにテレビ出演
徹子「プロの漫才師になろうと思ったのはいつごろから?」
福田
「高校生の時にですね。お笑い番組の素人オーディションコーナーみたいなのがあって。それに応募したんですね。
そしたらたまたま、とんとん拍子で通って、テレビに出演することができたんです。
そしたらそん時の周りの方が「面白いね 面白いね」って言ってくれて。
そっからの勘違いで、今ここまで来てしまいました」
益子「ねえ?」
徹子「その時の映像が残ってるんですって」
益子「テレビ朝日の番組だったんで」
徹子「ああ、そうですか。じゃあ、ちょっと見ていただきます」
***************************************
※1996年放送「AHERA」
福田(当時18歳)「ドラマって言えば、僕らの好きだったの金八先生なんですよね」
益子(当時18歳)「あれもいい作品だったもんね」
福田「僕が特に感動したのはあの金八先生が卒業式の時に、生徒1人1人に声かけてったシーンあるでしょ」
益子
「あのシーンも感動したけどね。俺感動したの違う所感動したんです。
あそこだよ。金八先生が「僕は死にましぇん」って言ったろ」
福田「違うドラマじゃないかよ。金八先生そんなこと言わねぇよ」
益子「知らなかったよ、俺も」
福田「でもね。中学校の時の他の思い出って言えばやっぱり告白ですよね」
益子「ああ、好きな女にな?福田は好きなタイプどんな感じだよ」
福田「僕だったらね、髪の毛が長くて目がパッチリしてる人ね」
益子「ああー銀河鉄道999のメーテルな」
福田「お前、もうちょい言い方があるだろ、他のもうちょい」
益子「まあ俺のタイプつったらね、やっぱ髪は短めかな」
福田「ああ、それだけでわかったよ。あれだろ、内田有紀」
益子「違うな~。小室ファミリーだよ」
福田「小室ファミリー?わかった。TRFのボーカルのYUKI」
益子「違うな。赤木春恵だよ、お前」
福田「小室ファミリーじゃなくて、橋田ファミリーだろ、お前」
******************************************
益子
「思ったより長いVTRでドキドキしました(笑)18歳の時ですね。夏休みでしたね、高校の。はい」
高校卒業後、桜美林大学へ
初めて上京し、1人暮らし…八王子は田舎ではなく、ものすごい都会だった!
徹子「えー高校卒業後は、2人揃って同じ大学へいらした」
福田「はい。桜美林大学っていうところに行きまして」
益子「それで初めての上京というか。1人暮らし始めました」
徹子「東京へ出てきて驚いたことってありますか?なんか」
福田
「あ、あのー栃木にいる時は、東京で八王子の場所が出てくると、ドラマとかマンガだと「田舎だな~」とかって言ってるんですけど。
実際東京来て八王子の駅降りたら、ものすごい都会だったんですよ。それにビックリしました。
「全然田舎じゃない!」と思って。はい」(笑)
益子「まあ、レベルが高いってことですね」
徹子「レベルが高い?」
福田・益子「はい」
益子
「僕はですね、ホント山ん中で育ったんで。
やっぱ、コンビニの数が多いのにびっくりして。
こっち入ったら、今度こっちにも…斜め向かいにもコンビニがあってっていうのがいっぱいあったんで。それにすごい驚きで。
すごいコンビニをハシゴしてずっと歩いてました」
芸人になることに家族の反対はなく
徹子「あ、そうですか。あの大学時代に、事務所に入ったんだけども、芸人になることをご両親は何ておっしゃってました?」
益子
「あ、ウチはまあなんか…何も止められなかったというか。自然にやらしてくれましたね。
まあ、思う所はあったと思いますけども。なんか、自由にやらしてもらえたんで。
すごい感謝してます。
何も言われなかったですね。「何やってんだ?」ぐらいで「やめろ」とは言われなかったんで。
「何やってんだ?いつまでも東京で」ってボソッと言ってましたけど。
「やめろ」とは言われなかったんで。うまく切り抜けました」
徹子「あなたは?」
福田
「はい。僕もアルバイトとかをしっかりして、お金とかの迷惑はかけてなかったんで。
そういう意味では安心して。
「じゃあ、やっていいよ」って。
「自分で自立してやってるならいいよ」って言ってくれました」
徹子「あ、そうなんですか。じゃあ、そこんところは2人とも、もう幸せでしたよね」
益子「そうですね。そう思います。今思えば、はい」
徹子「でも、自分の子どもが芸人になりたいって言ったらどうなさいます?」
福田「止めますね。絶対に。はい」
益子「僕も全力で止めると思いますね」
徹子「なんで?」
福田「たまたま自分は運が良かっただけで、ここまでまあ来てますけど」
益子
「はい。なんかやっぱり。レベルの高い人をたくさん見てるんで。
ここに勝つって大変だぞっていうのが思いますんで。はい。
いったん止めますね、はい」
徹子「いったん止める?」
益子「止めます」
徹子「それでもやりたいって言ったら?」
益子「ああ~。2回目も止めますね。ええ。2回ぐらいは止めるか?」
福田「止めますね」
益子「はい(笑)まあ、あまりに言うんだったら、ええ、まあそこは自由にやらせるかもしんないですけどね」
徹子
「ああ、そうですか」
「ごめんね、ごめんね~」誕生秘話
町田市のアルバイト工場で生まれた
徹子
「あの「ごめんね、ごめんね~」はアルバイト先の工場で生まれたっていうのはそうですか?」
益子「そうなんです。あのーマグネシウム工場でずっとアルバイトしてたんですけども」
徹子「え、マグネシウム!?」
益子
「はい。マグネシウム工場。要するに、まあ町工場みたいなところでアルバイトをしてたんですけど。ずっと(福田と)2人で。
その時の同僚というか、1つ後輩の人とこう口げんかみたいなのをやってた時に、その後輩が「ごめんね、ごめんね~!」って言ったんですよ。
で、「あ、おもしれえ言い方すんな」と思って。
で、ライブで取り入れたりしてたら、結構ウケたんで。
まあ、そっからですね。「ごめんね、ごめんね」は。はい。
福田
「だから町田市の子が考えたフレーズなんですけど。
最近はなんか逆輸入みたいになって。
栃木県民の方が「益子さん、あの栃木弁の「ごめんね、ごめんね」最高だね」って褒めてくれるんですよ。
ちょっとおかしな現象が起きつつあります」
徹子「あ、そうなの?」
福田「栃木弁ではないんですけどね」
益子
「そうですね。「ごめんね、ごめんね~」。全員があれ言うと思ったら間違いで。僕しか言ってないんで。(笑)
僕と友達のそのね、うえきくんっていう友達だったんですけども。
「ごめんね、ごめんね」って言ってて」
徹子「うえきくんは、どこの人なの?」
益子
「うえきくんが、東京の町田市のアルバイト先のなかまだったんで。
そのうえきくんが最初使ったんですよね。
それを私がまあ、まあ…パクったといいますか」
徹子「でもうえきくんは、自分のところでそれ喋ってるわけじゃないの?」
益子
「じゃなくて、思い付きでおもむろに言ったんだと思います。
それを僕が勝手にいただいたということで。
そうなんです。それが今運よくこれ使われてます」
徹子「でも、それを使ってて、あの「僕のやつですよね」なんてそんなことは言わない?」
益子
「まあ、芸人ではないんで。
でもまさかこの「ごめんね、ごめんね」がこんなこうなんか知られると思ってなかったんで。
まあ一応お礼で…約束してたんですよ。
「もし益子さんがテレビとか出て売れたりして、バンバンなったら、あのー旅行連れてってください」とか。
なんか色々あったんです、条件があって。
だからそれで、沖縄旅行みたいなの。新婚旅行だったかな?なんかそういうのをプレゼントしましたけど、はい」
徹子「あ、プレゼントしたの?」
益子「はい。沖縄旅行。そのうえきくんに、はい」
家が好きな2人
福田「子どもとの時間を大切にしたい」…一緒に寝る予約、家庭内文通
徹子「でも、地方飛び回ってるけど、本当は家が好きだって」
益子「あ、そうですね。家好きです。家好きです」
福田「はい。お家好きですね」
徹子「家が好き?」
福田・益子「はい」
益子「もう、すぐ。すぐ家に帰るっていうか、2人とも。よく周りから言われるんですけどね」
福田「ええ」 益子「はい」
福田「だから、子どもと一緒にいる時間、なるべく大切にしたいっていうのがあって、はい」
益子「なるべく1本でも早い新幹線に乗ろうとしてますね、いつも」
福田
「だから、子どもがよく、今日早く帰れる日って分かってると「パパ今日一緒に寝よう」って朝言ってくるんですよ。予約してきて。
で、最近はもうなんか、どんどん予約が早くなってきて。
もう前日の夜から、「パパ明日一緒に寝よう」ってもう言われるようになりました」
徹子「(笑)可愛いわね」
福田
「あと家庭内で文通もやったりして。
僕が遅く帰って来ると、机の上に息子が書いたこういう絵と文章が書いてあったりして。
それに僕が返事を書いて、朝仕事に行って。
朝起きた息子がそれを見るとか。
そういう家庭内文通なんかもやったりしてます」
益子「猫に会いたくて家に帰る」
徹子「お宅はどうですか?子ども」
益子
「ウチは逆に、3人いるんですけど。何て言うんですかね。
兄弟同士で遊んでて。僕が出てるテレビとかはほとんど見ないっつうか。(笑)
まあ、僕も自分では「これ今日出るから」とかはホント言わないんですけど。
だから学校行って帰って来て「昨日何おとう○○出てたの?」とか言ってくるときはありますけれども。
まあなんかちょっとその辺はちょっと違いますね」
徹子「そっちの子は小さいから」
福田「こっちは小学3年生です」
徹子「お父さんテレビに出てるのなんかっていうのは気にしてるのね?」
福田
「そうですね。はい。学校でいろいろ言われないように、もうちょっと頑張ってテレビ出なきゃとはやっぱ思いますね」(笑)
益子「まあ、逆に僕は家で猫を飼ってますんで。4匹」
徹子「え⁉4匹!?」
益子
「4匹いるんです。これあのーこの3匹はまず兄弟で。
あのーまあ保護猫なんですけど。茨城の方で拾われたような猫を3匹可愛くて。
もう、この子に会うのが楽しみで。
家に帰ってます、いつも。
いつも一緒に寝てて、はい。
で、もう1匹新しいのが昨年。また一匹増えたんで。この子ちっちゃい子いて。
いつも家帰ったら、猫をここ(ひざ)に乗せて、はい。
子どもがゲームしてんのをずっとこう見てるっていう生活を送ってますね。
だから、福田ん家みたく、一緒に寝ようみたいな。子どもには言われないですね」
徹子「あなたの家は言われるの?」
福田「言われます!もう予約いっぱいされてますね」
益子「予約って何人ライバルがいんの?っていつも思いますけど(笑)ライバルはそんないないですよね」
いつかは栃木で暮らす!?
徹子「改めて栃木の魅力ってどういう所?ふるさとに帰る時は嬉しい?」
福田
「中学生の時からみんなで遊びで温泉に行けるくらい、温泉が身近にあったんで。
いいとこで育ったなぁって東京に来てから気づきました」
徹子「将来は栃木に帰ってもいいなって思ったりはします?」
益子
「あ、僕…まだ子どもがあれですけども、ほんとなんか山…山登りとかが好きなんで。
山の麓とか住んで、誰にも会わないで暮らしたいなとかって思ったりします。栃木県で(笑)」
徹子「あ、そう。栃木県で」
益子「まあ、誰にも会わないっていうか、静かにっていう思いはありますね、はい」
徹子「あなたはどう?」
福田
「はい。最終的には栃木県に戻りたいんですけど、その前に1回横浜とかそういう都会で生活もしてみたいなっていう憧れはあります」
徹子「今はどこに住んでるの?」
福田「今は東京の杉並区で生活してます」
徹子「(笑)」
益子「もう十分今都会じゃないか。話がちょっと。ちょっとおかしいっすね」
福田
「横浜はなんかもっと高級感があるといいますか。
なんかイメージ的にすごいっていうのがあるんで。最後は栃木に行くんですけどね」
益子「この人はちょっと都会に憧れがまだあるというか。はい」
福田「育ちがシティー派だったんで。ちょっとだけ横浜挟んでから栃木に戻ります」(笑)
ほどよい距離感が仲良く続けるコツ
徹子「タイプが違うお2人ですけども、仲良くやってこられたのはどういうとこだと思いますか?」
福田「ほどよい距離感をある程度保ってずっとやってきました。はい」
徹子「程よい距離感っていうと、どんな?」
福田
「親しき中にも礼儀ありと言いますか。
なんかあんまりずーっと一緒にはいずに。干渉もそこまでせず。はい」
益子「はい。もう仕事終わったら別々なんで」
徹子「あ、そうなの。一緒にご飯食べに行ったりしない?」
益子「いや、もうさすがにもうそれはないですね」
福田「今はないですね」
益子
「誰かいれば行きますけど。はい。2人っきりっていうのはもうないですね。いい距離感で、はい」
徹子「じゃあ、2人でご飯なんか食べたらみんなが変だと思う?」
益子「そうかもしれないですね。解散かと思うかもしれないですね、はい(笑)」