【僕らの時代】成田凌×森田剛×竹中直人(2024年11月10日放送放送)

3人の子供時代

森田剛 「変わった子供」「授業中床で寝る・脱走する・芯がない」

成田凌「何歳の時に始めたんですか?」

森田剛「仕事?仕事は中2の終わりぐらい。14歳ぐらい。」

竹中直人「どんな子供だったの?」

森田剛
「でもね、ひどかったですよ。やっぱり。
あのー授業中も床に寝ちゃうし
廊下の横の小さな窓ってありますよね?小学校の時。あっこからすぐ脱走するし
あとあのー、一番後ろの黒板のランドセル入れとかの上で寝ちゃうし。授業中に
だからなんか…」

竹中直人「目立ちたかったの?」

森田剛
「いや、目立ちたいわけじゃないんすけどね…。
まあ、失礼ですけど、友達にも飽きてるし。日常にも飽きてるし

竹中直人「じゃあ、失礼な言い方だけど、ちょっと変わった嫌なヤツだったの?」

森田剛「はい。変わってたと思います」

竹中直人「ある意味ちょっと、先生に対する抵抗とか?」

森田剛「ああ、あったかもしれないですね。」

竹中直人「けんかはしなかったの?」

森田剛「うーん、そんなしてないです」

竹中直人「そこにはいかないんだ?とにかく、脱走兵みたいな感じ?」

森田剛「なんかもう、芯がない。もうすぐ、ぐにゃぐにゃになっちゃう

竹中直人「ああでも、そういう役やったらすごく似合いそう」

森田剛「じっとしてられない子供でしたね。…どんな子供でした?」

 

成田凌 「月~日まで習い事 サッカー・水泳・空手」

成田凌「うーん…」

竹中直人「めっちゃくちゃワルだったりしてね?」

成田凌
「いや、全然そんなことないっすよ。
もう、もうサッカーしかやってなかったですね。
もう物心ついた時から、サッカーをやるもんだと思ってた。
父も兄もやってたんで。
月~日まで習い事してました。サッカーと水泳と空手でパンパンでした。
で、徐々にこう減ってくんですけど。サッカーだけになってくんですけど。
サッカーはやってたんですよね?」

森田剛「やってました。幼稚園から中学2年生ぐらいまで」

竹中直人
「あ、じゃあモテたでしょ?サッカーやってたら。「カッコイイ!剛く~ん」とか言われたりした?」

森田剛
「いや。ひどいもんでしたから。はい。
なんか、こう輪に入れない
なんか…高―い所からなんかこうみんなが下校するのをこう見てるみたいな。
変な子でした、とにかく

竹中直人「一匹狼的なね?」

森田剛「そのくせなんか寂しがり屋だったり。竹中さんは?」

 

竹中直人 「協調性がなかった」「体育はずっと1」「自分が嫌い」

竹中直人
「俺もすごいさみしがり屋
俺も通信簿には協調性がないってよく書かれてた。
うん。スポーツは、体育はずっと1だった」

成田凌「「え~!なんでも出来そうっすよね」 森田剛「うん」

竹中直人
「できない、できない。球技大会が嫌でね
女の子達の「ファイト!」って声が嫌で。
うるせぇよ。うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ。(笑)

ただ、自分じゃない人間になりたいっつうのは、ずっと思ってた
自分が嫌で嫌でしょうがなかったから。
だから、俳優って仕事にはとっても興味があったよね」

 

影響を受けた映画

森田剛「何か、憧れる像みたいなのあったんすか?」

竹中直人
「ああ、最初はね。加山雄三さんですよね。
剛はそういう…この映画を見て影響を受けたとか。
テレビ見て影響を受けたっつうのはあるの?」

森田剛「ちっちゃいときは、カンフー映画とか好きで。そんなのばっか見てました。

竹中直人「でも、格闘技には目覚めなかったの?准一みたく」

森田剛「はい。今では…あの、見るのは好きですけどね。やってないです」

成田凌
「自分はまだ幼稚園だかの頃に、『踊る大走査線2』初めて見た映画だったんですけど。
深津絵里さんが撃たれて泣いてる芝居見て。
帰ってお風呂で泣く練習しましたね。

泣けるの?人ってと。
演技ということは理解してたけど。泣けんのかな?と思って。
うーん…ってやってみた記憶がありますね。
それがたぶん、最初のなんか体験というか。演技体験みたいな。何か覚えてます」

 

芸能界に入る一歩目は…

成田凌「古着屋でアルバイト中にスカウト」「『MEN‘S NON-NO』に応募」

成田凌
「自分が美容学生の時に、古着屋でバイトしてたんですけど。
そのバイト中、後ろからマネージャーが来て、名刺渡されて。
まあ、美容師になるんで大丈夫です」って言ってたんですけど。
もらったら、俺はやりたかったかもしれないなとか思ってきて

当時20歳とかだったんで、出遅れたかもなと思って、『MEN‘S NON-NO』っていう雑誌応募したらなんかもっと色んな人に目につくなと思って、面接受けて

ちょっと俳優になりたいんで、ちょっと手助けしてもらっていいですか」みたいな言って、『MEN‘S NON-NO』入って。そっからですね。
でもずっと俳優の仕事やりたくて…。

一歩目覚えてます?」

竹中直人「一歩目覚えてる」

成田凌「なんかこれ…結構勇気いるじゃないですか。一歩目って」

 

竹中直人「西田敏行さん主演のドラマにエキストラで出演」

竹中直人
「一歩目はね。エキストラで呼ばれた。
青年座っていう劇団にいた頃で。西田敏行さんの劇団で。

西田さんが主演するドラマか何かで、エキストラで呼ばれて。

で、西田さんが屋根の上を上ってて。守衛のおじさんで。
刑務所か何かが舞台だったのかな。
西田さんに向かって、「そんなとこ危ねえから、下りなきゃ駄目だよ」って怒ってるシーンだったんだけど。

僕はバックショットだったんで、何だ顔映んないんだと思って、本番の時だけこうやって振り向いて「あっ、蚊が!」とか何かやったんだ。

そしたら「カット、カット」。「お前の顔なんか要らねえんだよ!」っていうのが最初。
それでもうガターッと落ちて…。」

成田凌「結構ガックシしますね。」

竹中直人
お前の顔なんて要らないっつったら、もうそれで終わりじゃないですか。
そうだよなと思って。立ち直れなかったね、1年以上
それをこうバネにしてっていう性格じゃないので。
ずっと、ただただ落ち込んでた」(笑)

 

趣味の話

映画を見に行くのがとても好き

森田剛「竹中さんなんですか?趣味」

成田凌「最近とかあります?」

竹中直人
「最近…俺ずっと映画が好きだからね。
映画館に映画見に行くのがとても好きで。
ホラー映画マニアなんで。
とにかくホラー映画が大好きで。
みんなが見てるものよりも、みんなが見てないようなものを探すのが好きだったりする。
それで、見つけて見に行くっていう。」

成田凌「映画館?」

竹中直人
「うん。映画館に行かないとやっぱ感じが出ないっていうか。
自分の場合、配信で見れないんですよね。
まあ、もちろん配信で見る作品もあるけど。
やっぱ、自分で探して映画を見に行くのが一番楽しいかな。休みの時に。

昔はね、映画を探して…だから、2番館、3番館に映画が落ちてくるのが楽しみで。
それを彼女と一緒に見に行くのがとても楽しかったな。
知らない町に行けるんで。その映画を見るために。
僕の時代だと、もう3番館ぐらいだと、150円ぐらいで見れたんじゃない?

映画1本300円の時代もあったからね。
だって、68(歳)だからね。それ考えたら、うわ~もうじいさんだから」

成田凌「え、じゃあちょっと映画安いですか?」

竹中直人「うん(笑顔)!シニア料金(笑)」

成田凌「そうですよね。うわ、信じらんないわ」

竹中直人「うれしかったけど、ちょっとショックだけどね」

成田凌
自分も映画館は行くかもしれないです。おとといも行きましたね。
映画館に行くときって結構、あっ、今行こうってなって。
行ってみて。で、時間で、あっじゃあ、今これみたいな感じで。
結構運試し的に。
あ、じゃあこの映画館行こうみたいな。じゃあ、これみたいな。
で、こう「あっ、1時間あるなと思ったら、サウナ行ってから。
チケットだけ買って、サウナ行ってっていう。」

 

家事をしない森田さんと料理好きな成田さん

竹中直人「休みの日は?料理とかするのか?」

森田剛「俺っすか?」

成田凌「気になります。家事します?」

森田剛「まったくしないっすよ」

竹中直人「あ、本当?」

成田凌「ゼロ?」

森田剛「ゼロです」

竹中直人「しそうな雰囲気だけどね。」

森田剛
「そうなんすよ。子供のときからです。
もう…妹がいるんですけど、妹がやるもの。
男はじっとしなさいっていう。なんか偏った教育を受けちゃったんで。」

竹中直人「いいじゃないっすか。偏った教育。だから、こうなったんだから」

森田剛
「だから、ホントできないです、何も。ちょっと、料理はやりたいんすけどね」

成田凌
「すごい…かっこいいな。
逆に自分料理好きなんで。休みの日とか絶対作るんですけど。
なんか、何もしないっていう人に憧れても、もうなれないじゃないですか」

森田剛「できちゃってるからね、もうね」

成田凌「持っちゃってるもの」

森田剛「全部やる?洗濯も全部自分?」

成田凌「(うなずく)すぐ散らかるんですけど。今日の朝もずーっと掃除してから来ましたね。」

竹中直人「あっ、ホント?偉いね」

成田凌「気分落ちるじゃないっすか。家汚いと」

竹中直人「俺も父子家庭だったから、掃除・洗濯は大好きだったね」

 

 

森田剛「僕は植物。でも、植物が好きですね」

竹中直人「育てるの?」

森田剛「はい」

竹中直人「盆栽とかそういうのでもなく?」

森田剛
「盆栽じゃなくて。あの、アフリカ系といいますか。砂漠系のサボテンとか多肉植物とか」

竹中直人「それをベランダに飾ったりして」

森田剛「はい」

竹中直人
「で、ベランダからサボテン落として、どんな落ち方するのかな…。
それだ!って言って、自分の芝居に取り入れて…。
そういうことじゃないですね。すいません。ごめんなさい」

森田剛
「邪魔だわ~。邪魔なんだよな。ちょこちょこ邪魔なんだよ。黙ってりゃいいんだけどな~。今日ずっとうるさいね」(笑)

竹中直人「また剛に怒られた。また怒られた」

 

いまだにセリフを忘れる夢を見る

森田剛「竹中さんは明日から…」

竹中直人「明日からロンドンなんですね。NODA・MAP(野田秀樹さんの舞台)でロンドンに行かなきゃいけないから」

森田剛「ロンドンで終わりですか?」

竹中直人
「ロンドンで終わり。76ステージ日本でやってたんだよ。あと4ステージやんなきゃいけないの。
俺必ず、舞台の前日とか1週間ぐらい前から、いまだにセリフ忘れる夢みるもんね」

森田剛「あ、俺もそうっす」

成田凌「そうっすよね。自分もです」

竹中直人
「よくベテランの俳優さんとか言われたりするじゃない。ある程度の年重ねると。
ハァ…そんな言葉、一切自分には通用しないよ。全部ゼロ。
ここはこうした方がいいんだろうなんて、できやしない。
生で戦うって、やっぱすごいなと思う。

永瀬正敏をどうしても舞台に誘いたくて、一時期永瀬にずっとその話をしたことがあって。
やっぱり演劇をやってる役者って、一番信じれると思うから、やろうよって、結構熱く語ったことがあったんだ。

そしたら、もう、やるってことに…やってみるってことになったのに、次の日朝、即、留守電が入ってて。

「やっぱ駄目です、ダメです。絶対できない、できない、できない…」」(笑)

森田剛「一晩寝かしたんだ」

竹中直人「「やっぱ怖い怖い。舞台怖い怖い」つって」

成田凌「竹中さんが言っても、聞かなかったぐらい」

竹中直人「うん。やんなかった。ダメだって。やっぱり」

成田凌
イン前とかでも不安…。イン前ってどういう気持ちですか?
俺なんか、すごいイライラしちゃうんですよね。イン前ってこう…。
不安みたいなのがずっとあって。
もうちょっと昔の方がなんか余裕でいってたなと」

竹中直人
「ほんとに?じゃあ、もっとこれから年を重ねるごとに、もっと不安になってくってことだよね。」

成田凌「なんかそんな気がします。どんどん心臓がちっちゃくなってってる気がする…(笑)」

竹中直人「その方が正常だと思う。大丈夫だよ。不安だよね。初めて行く現場で」

森田剛「うん。怖いっすね」

 

舞台と監督と飽きない世界

竹中直人
「でも森田剛はいつも落ち着いてる感じだよね。何があろうと」

森田剛「いや~。ビビってますね」

竹中直人「スタッフが?監督が?共演者が?」

森田剛「全てです。慣れるまですっごい時間かかるし。怖いっすね」

竹中直人「怖いよね。やだもん。ベテランにされて、「はい、OK~」とかなっちゃったらやだよ

成田凌「確かに。それは特に怖いことですね」

竹中直人
「うん。何かあるでしょ、そういうのって。「剛違う。その芝居違う。もう一回やって」って人いる?」

森田剛「あ~でも、舞台はありますよね、まだ。だから何か好きっていうのもあるのかもしんないし。」

竹中直人「俺も蜷川(幸雄)さんとやったことあるけど、蜷川さんってこわかった?」

森田剛「俺はたぶん、怒られなかったタイプだと思います。はい」

竹中直人「蜷川さんの何か忘れられない思い出とかないの?」

森田剛
「いや~でも何か…そうですね。
まあでも怖いし…。あの、でも何か愛してくれるから。それにこたえたいっていうか。
そこに行きたいって。
なかなかそういう経験はきっとできないと思うんですよね。
だから、さっきの話じゃないけど、こう怒ってくれたりとか。こうしろよって言ってくれる人がいなくなるって、そういうさみしさはあります。

蜷川さんもそうだし、舞台の演出家さんにはなんかこう初めてこう…やっぱり自分がちっちゃいときは、あの頑張りたいと思っても、どう頑張っていいか分かんないから。
舞台で単純におっきい声を出すとか。とにかく走るとか。
そんなんでも、なんかこう自分は頑張ってるんだって思えて。
で、それを、まあ信じてくれて。

で、代わりがいないっていう。自分しかいないんだって思える場所に出会えたから。
そこが何かすごい救いだったし、それはやっぱ忘れられないですね。」

竹中直人
「結局、この監督を愛するってことしかないでしょ。自分が演じるってことは。
役作りっていうのは、見てる側が役を作るんで。
役者は監督を愛する事しかできないと思うから。

なんかそういうのが役を支えてくっていう感じが、自分の中にあるから。
役は後からついてくる感じだから。
色んな現場で監督見てみたいっつうのは、やっぱりどうしてもあるかもしれないね。
共演者もそうだけど」

森田剛
「いやでも、きつくても…。早く終わってくれって、もうホントに思うんですけど。
また話頂いたら、なんかやりたくなっちゃうんですよね」

竹中直人
「ほぼ同じ感覚ですよ。やっぱり、魅力があるからこそ、これからも続けていくんでしょうね。飽きたって感じがないですよ」

森田剛「アハハハハ(笑)」

成田凌「飽き性ですか?」

森田剛「俺、飽き性です。確かに」

成田凌「でもこの仕事は飽きずって感じなんすね」

竹中直人「それ自分に一番合ってたっていうね。」

森田剛「どうっすかね。でもなんか色んな人に会えるし。何か…飽きようがないっすよね」

成田凌「飽きようがないっすね。確かに確かに」

 

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